DON SPENCER
「The Joker」


オーストラリアの人気子供番組の司会者として長年活躍したことで知られる歌手DON SPENCER。元々はフィールド・ホッケーの選手として活躍、アフリカを訪れた際に英国のSSW系歌手ROGER WHITTAKERの影響で音楽キャリアを開始したという異色の経歴の持ち主。60年代初頭に英国に渡り、62年に大手EMI系レーベルHMVと契約、デビュー盤「Fireball」が全英32位のヒットと幸先の良いスタートを切った。本盤「Busy Doing NBothing」は続く2枚目のリリース。A面は40年代に米国のスターBING CROSBYが映画の劇中歌として歌った作品のカヴァー、ここではSPPENCER自身の作曲によるB面「The Joker」を紹介したい。ほど良いテンポに洒落たギターのカッティング、流麗なストリングス、コーラスという、素敵なメロディラインを引き立たせるに十分なシンプルなアレンジ(人気アレンジャーCHARLES BLACKWELLによる)。氏のジェントルな歌声も実に心地良い。残念ながら前作の様なヒットを記録することはなかったが、後年英国産ティーンポップとして高い評価を得ることになる。


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