ANITA HARRIS
「Trains And Boats And Planes」


60年代後半のCBSでの活躍で知られる歌手ANITA HARRIS。61年にPARLOPHONEからデビュー、その後はVOCALION、DECCAと転々とし65年にPYEに移籍、本盤はそのPYEでの1枚目。当時の英国ポップ界でもトレンドになっていた、米国の人気作曲家BURT BACHARACH作品(作詞はBACHARACHの良き相棒、作詞家のHAL DAVID)を取り上げたもの。徐々に盛り上がっていく、ちょっとプログレッシヴな(?)作風で知られる作品。ほのかに聞こえるギターのカッティングがビート時代らしい音色でカッコいい。この曲というと一般的には人気ビートグループBILLY J. KRAMER WITH THE DAKOTASの代表的ヒット(全英12位)の印象が強いが、なんとこのANITAの盤は彼等よりも一週間早いリリース、60年代によくあった競作というパターンか。残念ながらそれまでのBILLY J.達の人気やレーベルのプロモーション力もあったからだろうか、彼女の盤は太刀打ち出来ず・・・プロデュースは後のCBS時代でも専属プロデューサーとして彼女をバックアップすることになる、夫でもあるMIKE MARGOLIS。アレンジは60年代前半にEMI系で良質なポップスを手掛けていたJOHNNY KEATING。

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