BILLIE DAVIS
「The Last One To Be Loved」


60年代英国ガールシンガーの代表格の1人、BILLIE DAVIS。本盤はPYE傘下レーベルPICCADILLY移籍後の最初のシングル。レーベル側も手堅くヒットを狙いに行ったのか、当時英国でも人気を博していた米国の人気作曲家BURT BACHARACHと作詞家HAL DAVID作品を取り上げた。前年に米国のソウル/R&B歌手LOU JOHNSONが録音、本盤と同年にはBACHARACH作品でお馴染みのDIONNE WARWICKが録音しているバラード作品。後のA&Mでのキャッチーでシンプルな作風とはちょっと違う、この時期によく見られる、渋くドラマティックに展開する凝った作品。それをBILLIEは実に見事に歌い上げている。アレンジを担当したのは同レーベルのインストプロジェクトSOUNDS ORCHESTRALのピアニストとしても活躍していたJOHNNY PEARSON。なるほど妙にピアノの音色がパワフルなのはそのせいか?残念ながらヒットを記録することはなかったが、この時期の英国ポップス界におけるBACHARACH作品の名演、名唱と評価したい。

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