BILLY FONTAYNE
「Just One More Chance」
ORIOLEレーベルで本盤のみ残している謎のマイナー歌手(レーベル問わず音楽業界、そんなのばっかりだけど)BILLY FONTAYNE。31年に米国の人気エンターテイナーBING CROSBYが"ONE MORE CHANCE"という同年の主演映画用に歌った曲をカヴァーしたもの。CROSBYが歌った原曲はほんわかとリラックスしたジャズソングだったが、このFONTAYNEのヴァージョンはほのかにカントリー風味を効かせ、途中テンポアップしてリズムがスカ音楽にも通じる裏打ちっぽくなる個所が実に洒落ている。アレンジを手掛けたのはORIOLEで数多くの良質なポップスを手掛けていたFRANK BARBER。人気プロデューサーJOE MEEKが手掛けたグループHONEYCOMBSのリード歌手DENIS D'ELLを思わせる、FONTAYNEの伸びのある高音のヴォーカルも聴き所。ちなみに70年代にブラックプールのマイナーレーベルから同名歌手が4曲入りEPをリリースしているが、このFONTAYNEの成れの果て(?)なのだろうか・・・