BILLY J. KRAMER WITH THE DAKOTAS
「I'll Be Doggone」


初期ビートブームを支えた立役者の1人、BILLY J. KRAMER とTHE DAKOTAS。BILLY J.のその甘いルックスと歌声を活かした、ポップな女子受け楽曲が彼等のトレードマーク。しかし60年代も半ばを迎え、彼等第一世代によるブームも徐々に衰退、ヒットとは縁遠くなっていった65年。レーベルも半ばさじを投げたか、自棄もあったのか知らないがその分それまで出来なかった音楽的欲求を満たさんという意気込みか、色々な楽曲に挑戦していく。今回の1曲「I'll Be Doggone」(シングル「Neon City」のB面)もそんな意気込み等を感じさせる録音。原曲は当時英国の音楽業界をはじめ盛り上がっていたソウル熱の発端、米ソウルレーベルMOTOWNの所属歌手MARVIN GAYEが録音していたカッコいいR&B。ちょうどこの時期彼等が所属するPARLOPHONEの親会社EMIがMOTOWNを配給していたことによるこの選曲だろうか。DAKOTASによるワイルドな伴奏に乗って、いつになく攻撃的なシャウトを聞かせるBILLY J.。モッズ族受けするR&B志向のB級ビートグループに引けを取らないカッコよさだが、残念ながらB面ということや、それまでのイメージが災いしてか当時は評価されなかった。

前のページに戻る