THE BYSTANDERS
「Stubborn Kind Of Fellow」


英国の60年代におけるソウル/R&B人気、ことにポップな要素を多く含むMOTOWNは高い人気を博した。そんな人気が音楽業界にも反映されカヴァーやそのサウンドを意識した制作姿勢は今聴いても興味深い。今回はそんな現象の1つ、カヴァーと取り上げたい。演奏するグループBYSTANDERSはウェールズ出身の元々はビート系グループだった。ビートブーム以降の66年にPICADILLYと契約、数枚の良質なシングルを残す。今回はその中からの1枚。A面は時の人気を得ていた米ポップ歌手KEITHのヒット曲「98.6」を取り上げている。サイケ時代に突入したいかにもな選曲。そして今回の肝心のMOTOWNカヴァーはB面「Stubborn Kind Of Fellow」。お馴染みMARVIN GAYEの初期の代表曲、時代的にはビートグループが取り上げそうな時期の作品(現にROULETTESが取り上げている)、それを数年経ってのこの時期にカヴァーするとは。が、聴けば随所に60年代後半という音楽性豊かな時代性を反映した作風だと分かる。ヘヴィーなリズムにポップなメロディ、ちょっと錯誤感も覚える、妙にクセになるヴァージョンだ。ちなみに制作を担当したレーベルの責任者JOHN SCHROEDRがかつて務めていたORIOLEレーベルにて原曲を配給していたが、この選曲もSCHROEDERだったりして・・・

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