THE CASUALS
「Non E Il Violino」


本国以上に欧州諸国で人気を博したグループは結構いるが、本盤の主役のCASUALSもその典型。イタリアを中心にドイツ等でも人気を博した彼等、本国では未発表音源もあり、今回紹介するのもそういったうちの1枚。A面「Alla Fine Della Strada」は同年にイタリアで開催された、欧州音楽祭の1つであるサンレモ音楽祭の出場曲。惜しくも彼等は入賞を逃したが後に本国のスターでレーベルメイトのTOM JONESが「Love Me Tonight」の英タイトル・英詞で大ヒットを記録した。そしてここでスポットを当てたいのがB面「Non E Il Violino」。こちらは前年にリリースしたアルバム『Hour World』収録の「Now You Can Be」にイタリア語詞を付けて歌い直したもの。米国の人気グループTURTLESの代表曲「Happy Together」を思わせる歌いだしが印象的なサイケポップ作品。作曲をしたのは英国のマイナー系サイケロックのグループPUPERT'S PEOPLEのメンバーのROD LYNTON、名を連ねているイタリアの作曲家MARIO PANZERIがイタリア語詞を付けたのだろう。ちなみに本盤は同年にイタリアでリリースされた音源をドイツのVOGUEレーベルが配給したもの。ドイツ語ヴァージョンでの録音もあったりしたのだろうか?

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