CUPID'S INSPIRATION
「Look At Me」


後にKING CRIMSONに加入するベース奏者GORDON HASKELLが在籍していたことで英国ロックファンに知られているグループCUPID'S INSPIRATION。ドラマティックに盛り上がるポップス路線の68年のデビュー盤「Yesterday Has Gone」が全英4位の大ヒットを記録、幸先の良いスタートを切る。続く2枚目「My World」が第33位を記録とやや低迷、その後のリリースは徐々にチャートから縁遠くなっていくことに。バンドの編成も先のHASKELLが脱退、新たなメンバーを集めて再編成、この69年のシングル「The Sad Thing」もそうした中でのリリース。彼等のヒット路線のエモーショナルな曲調だったが全くヒットせず、そのまま英国ロックの歴史に埋もれてしまった。が、近年のB面再評価の観点から聴くと実に面白い。B面「Look At Me」はメンバー3人による作曲。重たいロック・グルーヴが体に響くカッコイイ仕上がり。サイケな風味もありつつ、この時期英国でも高い評価を得ていた米グループTHE BANDをはじめとするスワンプロックの影響も見え隠れする興味深い楽曲。

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