CY TUCKER WITH EARL PRESTON'S T-T'S
「High School Dance」


ロンドンなら渋めのブルースやジャズ、マンチェスターならイナたいR&B、ちょっとポップなバーミンガム等々。ビートサウンドを1つとっても同じ英国ながらテイストはまちまち、だから面白い。それではリヴァプール、所謂マージービートはどうかといえば他の地域以上にバラエティ豊か、中でも他の地域にあまり見られない要素として50年代の米国ポップス/ロックン・ロールの要素が多分に含まれているような気がする。今回紹介するEARL PRESTON's T-T'sのギタリストCY TUCKERがリード歌手を務める本作もその好例。原曲はLARRY WILLIAMSの3連のロッカバラードだが、音の質感は完全にビートサウンド。この絶妙な組み合わせこそマージー勢の魅力の1つ。英国というよりは米国の学校主催のパーティーを連想させる。

前のページに戻る