Gidian
「We Are The Happiest」


他とは一線を画す独自のポップセンスでサイケポップを開花させたEDDIE TRE-VETTとJOHN PANTRY関連で押さえておきたいマイナーレーベルUPC。カタログ的には数は少ないがその1枚1枚が一筋縄ではいない、独特な魅力を放っている。このポップス歌手GIDIANによるシングルもそういった貴重なカタログを形成する1枚。元々は60年代前半にユニットの一員としてデビュー、66年にソロになりCOLUMBIAからモッズ好みのソウルっぽい音源を数枚残してきた。同年に契約が終わり、その後は裏方かはたまた堅気の仕事をしていたのか知らないが時を開けて70年にUPCと契約、本作をリリースすることになる。美しいソフトロック/バブルガム的な作風のA面「That's Love」も良いが、60年代後半の香りも引きずったような、ややノヴェルティなB面「We Are The Happiest」もまたナイス。ノーザンソウル系のサウンドがお好きな方にもアピールするリズムにサビに入るとCHIPMUNKS風(?)コーラスも飛び出す面白ポップ。こうした遊びは60年代後半を通過した彼等ならでは。

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