HERMAN'S HERMITS
「Something's Happening」


68年・・・「まだやってたの!?」そんな声がスウィンギング・ロンドンを謳歌しているヤング達から聞こえてきそうな時期。所謂ビートブームの第一世代に入れられる彼等、HERMAN'S HERMITS。この時期は同期のグループはとっくに解散しているか、そうじゃなくても開店休業中だったりする。が、こうしてコンスタントにリリースがあるのは人気の他に時流への柔軟性もあってのことか。初期のヒットの印象が強いが、60年代半ば以降はヒットは出なくても時代の寵児となっていたDONOVANのサイケポップな作品やアルバムでは実験的なことをするなど顔に似合わず(失礼!)アーティスティックな顔も見せる貪欲ぶりを発揮していた。68年の本シングルでも若き才人JOHN PAUL JONESをアレンジャーに迎え、時代に呼応したソフトロック的なポップスを聴かせる。時折DAVE DEE GROUPの曲のようなフレーズも飛び出すなどやはりしっかり時流を意識している。こうして努力した甲斐あってか(?)、全英第6位の大ヒットを獲得出来た。

前のページに戻る