IAN AND THE ZODIACS
「Na-Na-Na-Na-Na」


50年代後半にはジャズバンドだったというリヴァプール出身のZODIACS、そこにヴォーカリストIAN EDWARDSが加入しロックンロールにシフトチェンジ、見事第一次ビートブームに乗っかることが出来た。とはいえORIOLEからのシングルやオムニバス等々ブレイクとは程遠く、活路を求めてかドイツに渡りハンブルグのSTAR-CLUBと契約、数枚の良質のシングルとアルバムを残す。今回紹介する66年のシングルはSTAR-CLUBでのラストリリース。グループのベース奏者CHARLES FLYNNがペンをとった(FLYNNはグループの多くの作品を手掛けたなかなかセンスのある人)A面。基本的にはビートブーム期を思わせる作風だが、ギターの音色やボトムがやや太い印象も受けるのは当時彼等がソウル/R&B的なアプローチをしていたからかもしれない。シンプルな楽曲ながら重厚なサウンドに聞えるのは卓越した演奏技術があってこそ、REMO FOURと共にマージーシーンの裏番長の趣が彼等にはある。

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