JOE BROWN
「Show Me Around」


61年からBROWNが在籍してきたPYE/PICCADILLYレーベル、本盤「With A Little Help From My Friends」はその在籍最後のリリース(全英32位を記録)。A面は人気グループBEATLESのアルバム収録曲のカヴァーだが、ここで紹介するB面「Show Me Around」も他のアーティストのカヴァー。オリジナルは米国カリフォルニア出身の兄弟2人に妹1人のトリオグループBLACKWELLSが64年にリリースした作品(BLACKWELLSのヴァージョンはタイトルが「(Won't Cha) Show Me Around」となっている)。BLACKWELLSヴァージョンはフォークロックとビートサウンドの中間的な仕上がりだったが、こちらは跳ねたビートとグルーヴィでアタックの強いベースを軸にした至極シンプルな仕上がり。これでしっかりと成立しているのはBROWNの揺るぐことのない実力やセンス故だろうか。勿論プロデュースを担当したTONY HATCHの存在も忘れちゃいけない。ちなみにこの作品、英国音楽業界では人気があったのか、アレンジャー/プロデューサーとして知られるMIKE HURSTやEMEBERレーベルのMIDNIGHTSなるマイナー系ビートグループが65年にカヴァーしている。

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