MARK WYNTER
「Pencil And Paper」


62年にDECCAからPYEに移籍、「Venus In Blue Jeans」等米国産ポップスを品行方正で爽やかな歌唱でカヴァー、大ヒットを記録しPYEの顔となったWYNTER。その後のビートブームの到来で64年を最後にチャートとは縁遠くなってしまった氏。が、PYEも恩義を感じてか、はたまた地味な需要があったのか69年まで細々とリリースを続け、ヒットはしなかったものの質的には良いシングルを残している。今回の66年リリースのシングルもそのうちの1枚、ここでは米国の女子歌手GALE GARNETTの大ヒット曲をカヴァーしたA面「We'll Sing In The Sunshine」ではなくB面「Pencil And Paper」を紹介。こちらは米国ではポピュラー系歌手ADAM WADEが64年にシングルのB面としてリリースした楽曲のカヴァーで、素朴なカントリー調の切ないバラードナンバー。A面はカズーを導入する等やや凝ったノヴェルティで意欲的なアレンジで仕上げているが、やはりこの地味ながらジェントルなWYNTERの歌唱はこうしたオーソドックスな楽曲でこそ本領を発揮するのではないだろうか。このほのぼのしたほど良く歌謡感のあるアレンジはTONY HATCHが担当。

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