NICKY JAMES
「So Glad We Made It」


スタッフォード出身の歌手NICKY JAMES、60年代前半にはバーミンガムに移りDENNY LAINE等とともに地元のブラムビートのシーンを盛り上げた彼。63年にはPYEとソロ歌手としてデビュー、その後は自身のソロプロジェクト、NICKY JAMES MOVEMENT名義でCOLUMBIAからシングルをリリースなどヒットを求めて苦戦することに。67年に再びこの名義でPHILIPSと契約し本盤をリリース。A面「I Need To Be Needed」は手堅くヒット狙いか、レーベルメイトで人気を博していたWALKER BROTHERSを思わせる、当時のポップス業界ではよくあるバラード作品を朗々と歌い上げる。が、ここでは後年本盤の評価の対象となるB面「So Glad We Made It」を紹介。朗々としたイントロから力強く躍動するビートを入れ徐々に盛り上げ、サビで一気に込み上げるドラマティックな作風。英国では異様に(?)人気の高いBEN E. KINGの名バラード「Don't Play That Song」を思わせるメロディと力強いビートの組み合わせが70年代の所謂ノーザンソウル界隈で受けたという(再発等の動きも無かったので所詮一部のコレクターやDJだけだろうけど)。作曲者の1人、G. WESTONとはJAMESの変名だそうな。そしてこのアレンジを手掛けたのはPHILIPSレーベルでは数多くの良質なポップスを手掛けていたREG GUEST。

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