NIRVANA
「I Wanna Go Home」


PATRICK CAMPBELL-LYONSとALEX SPYROPOULOSの2人を中心としたポップサイケのユニットとして67年にISLANDからデビュー、。その独特な音楽世界が受けて欧州でもヒット、ISLANDから短期間の内に結構な数のシングルをリリース。その後音楽的な方向性の相違もありSPYROPOULOSが脱退、実質CAMPBELL-LYONSのソロプロジェクトのような形で新興レーベルVERTIGOと契約、本作はそのVERTIGOでの唯一のシングル。CAMPBELL-LYONS1人になったとはいえ、あの独特なポップセンスはここでも上手く活かされている。60年代後半の残り香もある、淡々としたフォーキーなA面「The Saddest Day Of My Life」、そして今回紹介するのはB面「I Wanna Go Home」、当時のレーベルメイトだったSTATUS QUOをはじめとするギターリフが命のロック勢の影響も受けたのか、シンプルなギターリフとピアノが印象的なロックナンバー。とはいえこの声を中心としたコーラススタイルで歌っているからポップとして成立している(そこが狙いなんだろうけど)。それまでのスタイルを軸にしつつ時代のトレンドも無理なく反映させている、激動の60年代後半を生き抜いた才能と逞しさ、センスを再び感じさせる作品。

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