NOEL & THE FIREBALLS
「Can't Turn You loose」


69年にレゲエ系マイナーレーベルHALAGALAからデビュー、翌年には同じくレゲエ系の、もっと知名度の高いPAMAに移籍し2枚のシングルを残したNOEL & THE FIREBALLS。PAMA時期の音源は所謂スキンヘッドレゲエという括りで高い評価を得ている。が、元々は60年代にはソウル/R&B系グループとして活動していた彼等、今回紹介するPAMAでの2枚目にしてラストシングルではその本来の(?)彼等の姿が収録されている。曲は英国で高い人気を誇っていた米国のソウル/R&BスターOTIS REDDINGの65年リリースの代表曲をカヴァー。本家に負けじと突っ走ったビート、本家で聴けた重厚なホーンセクションとは対照的にサックス1人でホーンフレーズを賄い、そしてNOELのシャウト、というよりもガナリという言葉が似合うこの歌唱。演奏云々よりもソウル/R&Bに対する愛情が前に出てしまった、ロックの初期衝動、もはやパンクとでも呼びたくなる何とも愛すべきヴァージョンに仕上がっている。

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