PATRICK KERR
「It's No Trouble To Love You」


60年代英国の音楽界のアイコン的テレビ番組といえば‘READY STEADY GO’。国内外の豪華なアーティスト達のパフォーマンスもさることながら、若者達の関心事の1つ、‘ダンス’もまた番組の重要な要素。そのダンス部門の担い手である番組の人気ダンサーの1人が今回の主役PATRICK KERR。番組での人気の高さもあっただろうが、元々音楽家として活動していただけあって、‘人気も出てきたし、とりあえず1枚行っとこうか?’的な安直な企画モノではなく、質の高い内容に仕上がっている。A面「Magic Potion」は当時の音楽界で高い人気を誇っていた米国の人気作曲チームBACHARACH-DAVIDの作品を軽快なアレンジで気持ち良く歌ったもの。ここではB面「It's No Trouble To Love You」にスポットを当てたい。作曲は50年代から活躍していた歌手ADAM FAITHや人気のアイドル女子SANDIE SHAWの作品の多くを手掛けていた、自身も歌手としてリリースもあった作曲家CHRIS ANDREWS。ほど良いテンポに控えめながらきらびやかなアレンジを施した上質のポップス。この質の高さはティーンポップ系/オールディーズ系リスナーにも強くアピールする。アレンジを手掛けたのは先のSANDIE SHAWの音源のアレンジの多くを手掛けていたKEN WOODMAN。

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