PAUL JONES
「Three Sisters」


人気グループMANFRED MANNから独立、1人のアイドル系歌手となったPAUL JONES。本盤は4枚目のシングル。デビュー盤から2枚目までは調子が良かったがこの辺りから秋風が吹いてきたのかチャートはしなかった。A面「Sons And Lovers」はアレンジも手掛けたMIKE LEANDER作曲のビートバラッド風大作。レーベル側もこのイメージをJONESに植え付けたかったか。が、マーケットにはTOMやENGEL、その他多くの実力派がこの手を一気に引き受けている観が強い。もともとブルース/R&B畑のJONESには窮屈だったに違いない。そこで彼はよくB面でちょっとした遊びをして息抜きをしていた。今回紹介するB面「Three Sisters」もそんな1曲だ。やはり若人、時代のトレンドのサイケも気になったか、本作ではそんな息吹を感じて作ったようなライトなさサイケ感を感じる。フォーキーな臭いもして幻想的でもあるところは後の英国フォークにも通じるのかもしれない。ちなみに作曲は自身、アレンジを受け持ったのはかつての同僚、良き理解者MIKE VICKERS。

前のページに戻る