PETER NOONE
「Goodbye Sam, Hello Samantha」


60年代にはビートグループHERMAN'S HERMITSのリード歌手として活躍、本国のみならず米国をはじめ国際的にヒットを連発したPETER NOONE。70年代に入り、他の人気グループのリード歌手同様にソロに転向、グループ時代のプロデューサーMICKIE MOSTのコネもあってか氏が主催するRAKレーベルと契約、時のスターDAVID BOWIEの楽曲を歌いヒットを出すなど幸先の良いソロキャリアのスタートを切った。が、それも続かず、以降PHILIPSやCASABLANCA等レーベルを1枚契約で転々とすることに。そうしてようやく行き着いたのが名作曲家MITCH MURRAYが主催するレーベルBUS STOPと契約、数枚のシングルをリリースする恩恵に預かった。残念ながらどれもヒットには至らなかったが、質としては英国ポップスの旨味を上手くとらえた仕上がりのものが多い。本作はBUS STOPでの最終シングル。曲調としてはレゲエ的な南国風味に当時のトレンドのディスコ的ベースライン、上ものであるメロディは60年代後半から70年代前半に聴くことが出来る英国バブルガムな香りが漂う、まさにミクスチャーなサウンド。こうした楽曲も栄光を究めた60年代を経て徐々に失速していった氏が歌うから感慨深い。

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