THE POWERPACK
「I'll Be Anything For You」


66年にA面はSPENCER DAVIS GROUP、B面はCHRIS FARLOWEのそれぞれの自作曲のカヴァーというかなり通好みなカップリングのシングルでデビューしたR&B系グループPOWERPACK。そんな内容だから当然全く売れず(こういった玄人系グループにとっては売れない方がステイタスなのだろうが)、レーベル側もやはりヒットが欲しかったのか2枚目のシングルとなる本作では「Sunny」の大ヒットでお馴染みの米ソウル系歌手BOBBY HEBBの作品を取り上げた。本国では同時期にはHEBB自身はリリースはしておらず(後年に録音)、60年代によくあった楽譜だけが英国に渡り本国よりいち早く録音された音源がリリースされるというパターンだろうか。肝心のこのPOWERPACKのヴァージョンはヴィブラフォンを取り入れたジャジーな、かなりオシャレな仕上がりとなっている。67年という時代を考えると結構ヒップなことやっていたんだろうなぁと思わず関心してしまう。60年代のモッドというよりも90年代のアシッド・ジャズに近いフィーリングを感じる。

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