WAYNE FONTANA
「The Sun's So Hot Today」


MINDBENDERSと袂を分かちアイドル的なソロ歌手としてのキャリアを進めていたWAYNE FONTANA。が、もともと持っていたミュージシャン魂か、レーベルや事務所に飼いならされるだけでなく積極的に作曲をしている。ここで紹介するのは彼にしては小ヒットに終わったシングル「Goodbye Bluebird」の自作のB面「The Sun's So Hot Today」。まだ世はサイケの前年だが、ここではすでにサイケ的なアプローチの作風を見せる。ガレージバンド御用達「Hey Joe」系のギターリフにNANCY SINATRAの「にくい貴方」のようなリズムはこの時期的な印象を受ける。が、その裏で鳴っているオルガンなどはその後のサイケポップによくあるアレンジの手法だがすでにここで試みるなんてのもちょっと先取りしたモッドなセンスを感じずにはいられない。勿論アレンジを担当したLES REEDの存在も無視出来ない。作者FONTANAの意思を汲み取ってか極力無駄な装飾もしない手際良い仕事、これもプロ、流石。

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