店主の収穫2009

UPDATED 17/05/2010

第1位

ROY WOOD
「 O. T. T. 」
(UK) '82 SPEED 5


これは長かった〜。学生時代に英‘RECORD COLLECTOR’誌でその存在を知ってから探し求めていたもの。ようやく見つけてみれば、価格は二束三文。レア盤の鑑だね。で、この曲はといえば、おバカなテレビ番組のテーマ・ソング。曲調は前年81年の小ヒット曲「Green Glass Windows」のセルフ・パクリみたいな、軽快なロック・ナンバー。聴いてみれば、血眼になって探すほどのものでもない。問題なのはB面の「Mystery Song」。77年のWIZZO BAND時代に、BBCのSTEREO放送開始記念に制作された特別番組で披露した「California Man」のライブ音源。このときのライブ、しっかりとリリースして欲しいなぁ。


第2位

THE KINKS
「 Long Tall Sally 」
(US) '65 CAMEO C-345


SEARCHERS、PETULA CLARK、HONEYCOMBS、DONOVAN、そしてKINKS。イギリスではすべてPYEレーベルに属するアーティストだが、アメリカではすべて異なるレーベルからのリリースだった。KINKS米盤はREPRISEが知られているが、じつは単発契約でこの1枚だけが中途半端なレーベルCAMEOからリリースされていた。イギリスではデビュー曲に当たる曲だが、どうやら「You Really Got Me」がちょっとアメリカで話題になったのを見て急いで過去の音源のリリースをやりくりしたらしい。当然まったく売れていない。イギリスでの2nd「You Still Want Me」のリリースも計画されていたようだがキャンセル。そして悪いことにこの「Long Tall Sally」は2度リリースされている。つまりは番号が2種類あるということ。今回は奇跡の美品だったが、もうひとつの番号はさらに入手困難だと思われ気が重くなる。(←ニヤニヤしながら言っているんだけどね)


第3位

WILD SILK
「 Vision In A Plaster Sky / Toymaker 」
(UK) '69 COLUMBIA DB 8534


さて、また例によってレーベルに‘Davies’とある。SHEL TALMYプロデュースでバンド名もTALMYが名付け親というのは正しいが、この曲のライターには諸説ある。一般にはRAY DAVIES作として知られているが(誰に知られているやら)、メンバーに‘DAVIS’姓の者が1人いて彼と間違われていると言う説、そして‘ALLAN DAVIES’なる人物が書いたという説。去年のこのページに載せたレーベル写真にはバッチリ‘RAY DAVIES’と出ているし(アメリカでのリリース名義は‘BASIL’だったらしい)、なにしろ聴いてみればRAY臭がプンプン。それとも、別の‘RAY DAVIES’? 実際にいるからややこしい…。それにしても、10数年探してようやく出たかなりのレア盤。年季入ったコレクター宅まで行ってついに見つけた。レギュラー盤なんてあるのかしら?


第4位

RONNIE LANE
「 How Come 」
(ITALY) '73 PHILIPS 6078 103


4位からスタートということは何枚手に入れたかばれてしまうのだが、とりあえずRONNIEのシングルは各国盤まで含めて頑張って手に入れてみようと思わせるくらいの数しか出ていないので、コレクションにはちょうど良い。イタリアはどういうわけかピクチャー・スリーブの色合いが美しい。このシングルのスリーブ写真は同じフォト・セッションからのものが使用されているのだが、各国でショットが異なり集めがいがある。都会に疲れてウェールズに拠点を移し、酒を飲んで釣りをしながら各地でギグを行い廻る生活はロニーに借金を残すだけになったが、本当に本当に、彼の音楽は暖かく心地良い。この写真からもその様子はうかがえると思う。


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