SHAKE KEANE
「Soul Serenade」


カリブ諸島のセントビンセント島出身、50年代から英国のジャズシーンで活躍していたトランペット/フリューゲル・ホーン奏者のSHAKE KEANE。氏の参加した英国ジャズの音源の数々は硬派なジャズファン/コレクターからの支持が高いものが多い。その一方でアルバイト感覚で引き受けたのか、はたまたそういった音楽も好きだったのか、60年代によくあったお気楽なカヴァーインスト物も録音しており、本盤はそうした好例。69年にリリースされたカヴァーインスト物アルバム『DIG IT !』、そこから何故か分からないがオランダのDECCAが独自にシングルカットしたもの。米国のソウル/R&B系サックス奏者KING CURTISが64年にリリースした作品「Soul Serenade」をカヴァーした1枚。うっすらと鳴る怪しいオルガンやギター、コーラス隊をバックにフリューゲル・ホーンをゆるーく吹く氏。何とも言えない、良い意味で脱力な(?)ヴァージョンに仕上がっている。アレンジを手掛けたのはDECCAで数多くの音源を手掛けていたIVOR RAYMONDE。B面は米国の人気R&BインストグループBOOKER T. & THE M.G.'sの大定番「Green Onions」、こちらも何とも言えない独特な仕上がりとなっている。


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