店主日記2004
12月31日(金)
今日はダメだ。こんなに雪が降っちゃあ、ダメだ。静かに今年最後の日を迎えた。おかげで、ゆっくりと2004年を振り返ることが出来た。年間の売上高は、じつは3年連続でダウンだ。しかし、開店当初みたいに‘年10回’とか買い付けに出なかったので、まぁちょっとはやって来られた感じだ。おかげで、ここ数年維持してきた、飛行機会社のマイレージ・カードが、プラチナからゴールドに格下げになることになった。チェッ。でも、今日までに、溜まりに溜まっていた各種支払いを、すべて完納(レココレ広告代とか)。スッキリ。さて、次は2005年最初の買い付けのことを考えねばなぁ。
12月30日(木)
毎年のことであるが、この年末の数日間というのは、まことにヒマである。考えてみれば、身の回りのことで精一杯で、趣味の買い物のことなんて考えている人は、あまり多くないだろう(昨日今日とレコードのことしか考えていないあなたは、かなりのマニアでしょう)。私は店内の整理、掃除とすることはいっぱい。明日夜午前零時には、シングル・レコードをズラッと並べます。ふだんは棚に収まっているのを、ご自由にご覧いただきます。ぜひともご来店下さい。
12月27日(月)
ここ数日ようやく寒さを感じるようになってきた。それをもっとも実感する瞬間が、HOT
VINYLにある。レコード・プレーヤーのアームに手をそえた瞬間、ピシッ、と静電気が走るのだ。あぁ、冬だなぁ、と。ピシッ、と来ないために、手をこねくり回しておく。ピシッ無しにアームを上げられると、勝利である。
12月26日(日)
今日26日は、イギリス人にとっては大切な日。‘BOXING DAY’である。皆路上で闘うのである。んなワケありまへんがな!‘箱の日’なのです。クリスマスの商売が終わり、丁稚の少年達が親方から1日限りの休日をもらい、箱に入ったプレゼントを持って親元へ帰る、という昔の習慣から、今日でも26日が実質的な‘クリスマス休暇’なのである。交通機関は大幅に間引き、あるいは完全運休、そして街中がガラガラになるので、旅行者にとってはツラい日だ。12月26日にイギリスに滞在したことが無いので詳しいことは分からないが、私だったら楽しみようがある。散歩だ。ふだんは激混みのロンドンを、スイスイ歩いたら、ちょっと面白いかも。いやいや、ガラガラのコヴェント・ガーデンなんて見たって、面白くも無いだろう。なんだかんだ言って、人ごみあってのロンドンだ。BOXING
DAYのレコード・フェアなら歓迎だけど。
12月25日(土)
あるお客様が、i POD持参でご来店。自作曲を聴かせてくれた。曰く、‘鎌倉の小町あたりのカフェじゃ、けっこう知られてますよ’とのこと。本当はブルースをやりたいそうだが、一人ではアコースティックになってしまうと嘆いていた。しかし、けっこう本格的なアコースティック・ナンバーで、私はいたく感動した。彼はカベの『BLUES
BREAKERS』を熱い眼差しで見つめていた。きっとそのレコードも、彼に買われるのを待っていることだろう。
12月24日(金)
昼過ぎに、隣の古着屋のバイトの女の子がやって来た。BGMに使うCDを選んでくれ、とのこと。置いてある数少ないCDの中から1枚を聴かせてあげたところ、とても気に入ってくれた。これからしばらくは、廊下で聴こえる音楽は、HOT
VINYL発である。またどんどん教えてあげよう。目標は、レコード・プレーヤーを買わせること!
12月23日(木)
今日某雑誌を読んでいて、ある記述に目が止まった。‘メリルボーン駅’を使って‘A
HARD DAY'S NIGHT’の撮影が行われた、というもの。‘メリルボーン’じゃつうじないや、とも思ったのだが(‘マルロボーン’とも書こうか。アクセントは頭。)、この‘MARYLEBOURNE’駅は、つい先日私も使用した駅だったことを思い出した。じつはその辺りはビートルズに縁が深いエリアで、近所にはアップル・ブティックがあったベイカー・ストリート、マジカル・ミステリー・ツアーの出発地だったオルソップ・プレイスがあるし、アビー・ロードと教区が同じ関係かポールやその弟マイクが入籍をしたのも、この‘MARYLEBOURNE’のレジスター・オフィスだった。ユーストンとパディントンという大きな駅の中間にある規模が小さい駅で、喧騒とはほど遠いちょっと奥まった上品な場所にあり、駅前にはタクシー乗り場と小規模のバス停留所くらいしかない。ロンドンを歩けば、ロックの歴史に触れられる。そんなわけで、ロンドン中心部で撮影されたらしいアーティストの写真を見ると、ついつい背景の壁面に埋め込まれたロード・サインを探してしまう私です。
12月20日(月)
自宅で掘り起こした映画のビデオ‘OLIVER’を見た。数年前にテレビから録画したものの、真剣に見ていなかったものだ。舞台はVICTORIA朝時代のロンドン。LIONEL
BARTによる音楽がじつに私好み。時代背景、舞台設定も私好み。映画に先駆けること10数年、ウェスト・エンドで舞台が上演されたときのオリジナル・キャストには、14才のSTEVE
MARRIOTが含まれていて、そのアルバムには彼の若き歌声もフィーチャーされている。とにかく、自分の勝手知ったるロンドンが舞台の古い映画は、いつもドキドキして見入ってしまう。どなたか、いい映画(ミュージカル希望)をご存知の方、教えてください。
12月19日(日)滞英中のモノローグ終章
買い付け時には手帳を持ち歩き、ネタになりそうな事象に出会うとすかさずメモる。そうやって編み出されたのが、昨日までご覧いただいていた文章だ。手帳をすかさず取り出すことが出来ず、すっかり忘れられてしまった面白い会話、出来事もたくさんある。とにかくこうやって文章としてお届けすることで、いかに孤軍奮闘して入手してきたレコードが、それぞれ私にとって思い出深いものか、ということを皆様にわかっていただけたら幸いだ。また、最近は、こうやって何十回も敢行している買い付け旅行それぞれが、‘数十分の一’の出来事として私の中から忘れ去られていってしまうことへの不安があるので、後々に顧みられるようなかたちで残しておきたい、という気持ちがあることも一因だ。どうですか、HOT
VINYLにあるレコードに、ちょっとでも愛着を持っていただけるようになっていただけましたか?
12月18日(土)滞英中のモノローグJ
UKシングル盤のカンパニー・スリーブが‘リイシュー’されていることは、多くの方がご存知だと思う。勝手に作っている連中がいるわけだ。その張本人と相対する機会があったので、‘PLANET、INSTANTとか作ってみては’と言ってみた。そうしたら、‘何枚必要なんだ?’と。最低ロットが2万5千枚なので、マイナーでカタログ数が少ないレーベルのものをつくっても、大赤字になるだけだという。以前彼等は‘APPLEだけはヤバい’と、あの黒地に緑の文字のスリーブは作っていなかったが、最近になってついに作ってしまった。いずれパクられでもしたら、あの醜悪な‘リイシュー’カンパニー・スリーブが無くなって、せいせいするのだが。
12月17日(金)滞英中のモノローグI
帰国するその日、テレビでも新聞でも大きく取り上げられていたのが、もう40年も続いているBBCの音楽の看板番組、‘TOP
OF THE POPS’についてだ。ここ数年視聴率の落ち込みが激しいため、BBC1からBBC2へ移動し(1chから3chへの移動みたいなものか)、時間も週末の昼間になるという。最近のチャートではまったく興味が湧かないという人が多くなるのも、しかたがない。しかし、リニューアルの最大のウリは、アーカイヴ映像を毎週放送するということ。‘TOP
OF THE POPS’がイギリス最大のミュージック・ライブラリーであることには間違いないので、これから様々な発掘が進むことを期待したい。
12月16日(木)滞英中のモノローグH
帰国前日、お金も無くなりホトホト疲れ果てたある日に、超久々に観光することに決めた。カネのかからない観光だ。ロンドン市内と言ったって東京などとはワケが違うので、せいぜい山手線の内側くらいの広さに見所は詰まっている。古い街並みマニアの私は、裏道から裏道へとひたすら歩いて(電車賃も無い)、ローマ帝国統治下時代のロンドンのド真ん中にある‘ロンドン市博物館’へたどりついた。無料である。そこを訪れた最大の目的は、ある絵を見ることだった。VICTORIA朝時代のキングス・クロスとセント・パンクラスを描いた絵だ。やはり本物は迫力が違う。学生時代にこの絵に魅せられた私は、前回(10数年前)訪れた際に複製を購入、自宅に掲げてさえいるのだ。そのVICTORIA時代の映像を、パソコンで自由に多数引き出せるようになっていて、そこでも時間をくった。博物館を出ると、昼時。すきっ腹を抱えて、さらに散策は続く。さまざまな歴史上の舞台を回りつつ、自然に足はCOVENT
GARDENへ。このあたりは劇場街だ。今日はレコードを見るまい、と考えていたのだが、マーケットでレコードを発見!ついついまた掘ってしまう。しかし場所柄か、シアター、コメディー関係を揃えてあったので、思わぬブツを発見。レアすぎて探しているのを忘れていたようなブツだったので、仰天しつつ大カンゲキ。そろそろ帰り道に入り、ロンドン大学構内をうろついて、キングス・クロスの宿に帰投。フーッ、足が痛い。余裕で15qは歩いたろうか。その夜はまた、荷造りでタイヘンだった。まぁいつものことだ。
12月13日(月)滞英中のモノローグG
もう2年近くも行っていないある店へ行ってみた。ロンドンのかなり辺鄙なところにある店で、行くのはちょっと億劫なのだ。店のオヤジはレゲエ好きなので、ロックのレコードは店頭に出ていない。電話で事前に連絡を入れて、2階から出しておいてもらわなければならない。見てみると、意外やけっこういいブツが出てきた。そして、状態を見ながら価格の交渉だ。私からすれば、どう見てもキズありまくりの盤なのだが、オヤジに言わせると‘いったいどこにキズがあるんだ’となる。とかくレゲエ好きの人たちは、状態には無頓着だということを再確認。彼にとってはロックのレコードなんて無関心なので、‘マジすか?’という安値で数々のレコードをゲットできました。また2年経ったら行ってみようと思ふ。
12月12日(日)滞英中のモノローグF
今日もテレビ・ネタ。けっこうイギリスでは朝から討論番組とか、クイズ番組までやってたりする。今回見たのは、BBCで9時半からやっていたあるドキュメンタリー。‘イギリスでもっとも収入が低く治安が悪いストリート’と‘もっとも裕福で安全な地域’を、なんと実名入りで比較現地リポートし、住人にインタビューし、そこに産まれ育ったという理由だけで、教育、社会的地位、そして寿命までも異なる、ということを訴えていた。こういう、自らの社会の暗部に切り込むドキュメンタリー番組も、日本ではなかなかお目にかかれない。いつもイバっているイギリス人の自省の姿勢を見て、さすが大人の国だと見直した。
12月11日(土)滞英中のモノローグE
もっとも注目したテレビ番組は、クラシック音楽の教育を受けたある若手のプレゼンターが司会をする、‘20TH CENTURY'S GREATEST COMPOSERS’というシリーズの1回目。‘LENNON=McCARTNEY’の特集だった。戦後の音楽は既存の音楽を破壊するという風潮が強かったのだが、それとは反対に、LENNON=McCARTNEYはヨーロッパ人に染み込んでいたクラシック音楽の基本的な部分を、無意識下であれ、かなりベタに取り込んだ結果、ヨーロッパ人に熱狂的に迎えられたのだ、という話の持って行き方だった。例えば、‘「I Am The Walrus」のイントロだけで7つのコードが駆使されています’と、実際に弾いてみせる。その弾いている場所がいい。あの、爆風よけのでっかいカベがある、MAGICAL MYSTERY TOURの撮影地の旧飛行場。そして、マージー河畔でもピアノを弾く。泣かせる演出である。なかなか1時間番組としては構成力に富んでいて、説得力が強かった。レアなライブを含めた映像が多かったのにも興奮。なによりスッキリしていて良かったのが、番組自体の登場人物は彼ただ一人だったこと。そういう番組づくりは、日本ではまったく期待できない。
12月10日(金)滞英中のモノローグD
やっぱりイギリスのテレビ番組は面白い。今回もいっぱい見たが、その中に‘イギリス人がもっとも観た映画TOP100’というのがあった。現在までにイギリスで公開された映画約6万本の中から、実際の観客動員数をもとにはじき出した順位らしい。イギリス人の番組らしく、各映画について名場面を放送、関係者にインタビュー、批評家がその時代背景を考察等々、むちゃくちゃ手間がかかっているので、なんと6時間番組。2日間に分けての放送だった。そして、そのプレゼンターはJOHN
CLEESE。それだけでもありがたかった。DICK VAN DYKEが、まだまだいい男だと知れたのも収穫。そのTOP3だけ紹介しよう。3位が‘白雪姫’、2位が‘サウンド・オブ・ミュージック’、そして1位は…。店頭でこっそりお教えします。
12月9日(木)滞英中のモノローグC
今回の滞英中にいちばん嬉しかったこと、それはある女性に‘SUCH A GENTLEMAN’、と熱い眼差しを向けられたことだった。それは、ひじょうに混んだ地下鉄車内でのできごとだった。座っていた私の前にヨロヨロと、小ぎれいなおばあちゃまが押されてきた。私は躊躇無く席を譲った。おばあちゃまは‘次の駅で降りるからいいのよ’と言ったが、ガタガタゆれるPICCADILLY
LINEなので、座ってもらった。そこで私が言われた言葉が、上記の言葉である。ちょっとアジア人の徳を、車中の白人等に見せつけてやった思いがして誇らしくもあったが、なんだか別になにも注目されていないようだった。年寄りなんていっぱいいるからなぁ。
12月6日(月)滞英中のモノローグB
今回もあるコレクターの家をお邪魔して、長年かかって集めた5000枚のシングル・コレクションから好きなものをチョイスしてきた。ロンドン西部にあるWEST
ACTONのコレクターだったのだが、WEST ACTONは日本人が多い街として知られる。WEST
ACTONに向かう地下鉄車中で、隣は私より先に乗り込んでいたCITYの日本人ビジネスマン。お疲れらしく、読んでいた本を途中で閉じて、居眠りしていた。彼もWEST
ACTONで降りたので、コレクターとの待ち合わせ時間まで時間があった私は、彼の家を見てやろうと彼の後をつけた。駅構内には日本語で不動産の広告があり、日本人の乗る車が行き交い、日本人学校、日本人向けのスーパーまである日本人街だ。駅前から上品な住宅街。背中を丸めて歩く彼は、徒歩1分ほどのSEMI-DETACHED
HOUSEに入っていった。日本人向けの日本の不動産屋をのぞいて価格帯を見てみると、月£2000が相場らしい。会社が持つお金とはいえ、ロンドンに安心して住むには、日本よりかなり割高な出費を覚悟しなければならないようだ。
12月5日(日)滞英中のモノローグA
イギリスのテレビをよく見ることは、以前に伝えた。今回もいろいろと見たのだが、そのCMが秀逸なものが多い。例えば音楽。デジカメ用のプリンターのCMでKINKSの「Picture
Book」を使用していたのには喝采。まさにうってつけの1曲だ。ジンのCMでは、STATUS
QUOの「Pictures Of Matchstick Men」を使用。サイケなフレーズが耳にこびりついてしまった。様々な番組についてはまた後ほど触れるが、CMだけでもとても楽しめるのですよ。
12月4日(土)
今日は店主急用の為、日記はお休みです。ここぞとばかりに店主のSHAME AND SCANDALを書こうと思いましたが、組織に消されかねないのでヤメておきます。(冗談ですよ)これから茅ヶ崎に出張DJに行ってまいります。明日は13時からの営業となります。代筆 Kでした。
12月3日(金)滞英中のモノローグ@
今回の渡英中前半の最大の話題は、オジーの家に強盗が入ったことだろう。OZZY
OSBORNの豪華邸宅に深夜、盗人が侵入、なんとオジーと格闘の末、2階の窓から飛び降りて逃走した事件だ。£100万相当の宝石が盗まれたという。TV番組‘THE
OSBORNS’で人気の一家に起こった事件とはいえ、日本人である私たちには意外とも思える扱いの大きさで、新聞はもちろん、テレビでのニュースまでトップ扱い。翌日には夫婦で記者会見をしていたが、そこでのオジーはラリった不明瞭なしゃべり方で、私には‘I
COULD HAVE BEEN LIKE GEORGE HARRISON’という発言箇所しか分からなかった。その盗まれた宝石というのが、奥様によるとすごく大切にしている結婚指輪が含まれていたそうで、情報提供者には最大で£10万の懸賞金が与えられるという。とにかく、オジーの見た目がまだまだ悪そうなことに、ちょっと英ロック・ヒーローのアイデンティティを見て安心した。
12月2日(木)
昨日に無事帰国。日本のまぁ、なんとも暖かで明るいことよ!ヨーロッパは朝8時半頃まで真っ暗で、3時半にはまた真っ暗。穴蔵での活動が多いので、まったく陽光を見ない日が続いた。雪も降ったし、観光にはまったく向かない季節だ。今回も大漁。昨日にはさっそく複数の方からチェックの電話が入った(Fさんからは1日フライングで30日にも電話あり←前回の米買い付けでも1日フライング)。明日から、今回のその旅を振り返ったエッセー(というとカッコイイ)を書き連ねてゆく。
11月15日(月)
今日の昼、Y田、K田両氏とともに、向にできたIRISH PUBを訪れた。ギネス1パイントが\900というのはイギリスで飲むのと大きく変わらないので(イギリスでもちょっとゼイタクな飲み物なのだ)、こんなに近くで飲めるというのは、まぁこれからも楽しみだ。渡欧前に早くも祝杯を挙げてしまったのだが、昨週末でなんとか最低限の現金を手にすることが出来た。ご来店くださった方々、ありがとうございました。なんとか、来月、皆様のご期待にそえるようなレコードを、つれて帰ってくることが出来そうです。どうぞご期待ください。
11月14日(日)
先日、都内でやはり中古レコード屋をやっているBさんが来店(以前にも登場)。お互い‘キビシー!’という話ばっかりだった。そして、これはもしかしたら、中古レコード屋はもう構造不況なのではないか、という話になった。簡単に言えば、個々に買い付けに行くのは、お金がかかりすぎるということ。できれば、誰かまとめて全レコード店のWANTSを持って、代表ででかけて行ってくれたら、かなり節約になる。しかしそんな方法で、好みのレコードが見つかるわきゃ無い。私のUK買い付け日記をご覧になった方は、いかに私が重箱の隅をつつくことに腐心しているかを、分かっていただけると思う。なににも増して、私は使命感に燃えてやるレコ掘りが好きですしね。
11月13日(土)
付け加えられていたメッセージには、こうあった。‘PENNY PEEPSはあるか?このバンドにもオレはいたんだ’と。PENNY
PEEPSといえば、けっこうな価格がするナイスPOPバンド。シングルのみで消えたが、評価の低くないバンドだ。PENNY
PEEPS以前に在籍していたというのが、今回注文のあった‘JOHNNY DEVLIN &
THE DETOURS’というバンドで、64年にパイから1枚のみリリースしている。私の好きなマージービート・タイプのヘロい曲で、なんとも言えない愛着を持っていたレコードだ。もちろん、当時はまったく売れていない。これ以上無い、すばらしい行き先を得たわけだ。長きに渡って、愛されていって欲しい。でも、また探すのはタイヘンだなぁ。
11月12日(金)
‘(GERRY & THE PACEMAKERSの)ジェリー・マースデンが、念願だった1stアルバムのステレオ盤を最近入手したらしい’とか、‘ロバート・フリップがキング・クリムゾンの1stの美品を探しているらしい’などという話を、ときどき耳にする。自らのレコードを今さら探している、ということよりも、そもそも持っていないということに驚かされる。老境にさしかかっている60年代のミュージシャンが、自らの仕事を懐かしむ時期になってきた、ということだろうか。そんな折HOT
VINYLに、イギリスからあるシングルの注文が入った。‘何枚持っているか?あるだけ全部買う。’という、変わったメールだった。とくに人気のあるレコードでもないので、ディーラーだとしたら、ヘンなディーラーだな、と思った。ところが、続けてきたメールに、‘昔、オレがいたバンドだ’と。元メンバーご本人からのご注文だ!その注文をもらったレコードとは…。(明日に続く)
11月11日(木)
今日の午前中、NTTの担当者が来訪。うやうやしく差し出された名刺には、‘お客様サービス部 担当部長’の文字が。なんの担当だか記述は無いが、おそらく‘叱られ担当部長’なのだろう。ものすごく申し訳なさそうな顔をした方だったので、ひとキレしようかと(© S田)待ち構えていた私は、タマを抜かれたようにうなづくばかりになってしまった。結局、間違えた広告については、半額にするとのこと。私としては、価格でごてる腹積もりは無かったし、まぁわざわざ横浜まで折り詰め提げて来て、3分の会談だけで帰って行った‘担当部長’氏を、やさしく見送ったのだった。すっかり作戦にハマったか?
11月8日(月)
電話を取ると、‘注文をお願いします’と、ハキハキした声。その方がおっしゃるレコードには、まったく心当たりがないので‘?’と思ったが、どうやら在庫確認の電話だったらしい。そのレコードが無いことを詫び、電話を切った。‘HOT
VINYLになら、なんでもあるぞ’という噂をききつけたからの電話だった、と思うことにした。実際、‘いきなり注文’に応じることが出来る店を目指している。60'SのUK
POPのシングルなら、なんとか応えられますよ。
11月7日(日)
昨夜、とあるバーでDJをしたのだが、一角におじさまたちがいらっしゃった。私のソング・リストはおじさまキラーなので、1曲ごとに盛り上がっていただいた。その中の一人が、‘あー、これ昔オレ歌ってたよ’とか、‘これはみんなに反対されたけど、オレが言い張ってレコーディングしたんだ’とか、終始陽気でいらっしゃった。きけば、ジャガーズのメンバーだった方だそうだ。ちなみに、一番盛り上がった曲は、THE
DAVE CLARK FIVEの「Because」だった。
11月6日(土)
NTTから電話があった。例の広告の件でだ(10月29日参照)。ぜひともお伺いしてお詫びを云々ということで、来週に時間を設定した。こちとらシャウトこそしようとは思わないが、強く出てよい局面。ま、とりあえず先方の言い分をじっくりきかせていただきましょう。
11月5日(金)
‘お店の販促物の作成サービス’会社の女性が営業に来た。ひらたく言えば、デザイン&印刷会社の案内だ。その方はおもむろにレコードを見だし止まらない。話してみたところ、けっこう音楽好きで、プレーヤーも持っているという。いっぱんに、レコードを聴くなんてマイナーな中のマイナーな趣味なので、なんという偶然だ。詳しく聞くと、‘ロックステディー’なんて言葉も飛び出した。私でさえ、ここ2ヶ月くらいの間に知った言葉を(←ばか)、当然のように口にする20代女性。仲良くしていってくださいね。
11月4日(木)
友人から電話。‘今からメキシコに行ってくる’と。3日前に急に思い立ったとのこと。旅なれた彼の行く先は、南米、東南アジア、東欧に北欧と、世界中。彼は相当のレコード買いで、いつも帰りはヒーヒー言っている。今回も帰国ししだい、戦果を報告してくれるそうだ。楽しみだ。
11月3日(水)
海外の友人からWANTS LISTをもらう際に、日本以外のアジアの国々のレコードが含まれていることが多い。韓国、台湾、フィリピンとか。日本は島国である上、アジアでのレコード先進国は日本だけという事情があるゆえ、ご存知の通り、日本でそれらの国のレコードを目にすることは極端に少ない。ヨーロッパでは近隣諸国のレコードがあるのは当たり前という環境にあるため、ついつい日本人にアジア全般のレコードを求めてしまうのだと思う。しかし実際は、欧州市場でそれらのレコードを目にすることの方が多い。香港やマレーシアあたりから欧州に流れたのだろう。‘日本にアジアのレコードを求めるのは、オカド違いです。’と言いたいところだが、やんわりとやり過ごすことにしている。
11月1日(月)
今日、雑誌‘BOON’の取材が来た。今月24日発売号で、横浜のショップ特集をやるとのことで、古着屋ついでにピックアップしてもらえたのだ。‘オススメを3枚選んで’と頼まれたので若者に受けそうなブツを手渡し、廊下で撮影。つきあたりのヘルスの前に即席スタジオを作っていた。1枚につき、10枚近くバシャバシャ撮っていた。さらに、店内もバシャバシャ撮影。こういうのって、さんざん取材していって、結局2行だけ、とかそういうことも多い。さぁどうなるか!?発売日を待て!!
10月31日(日)
‘針の買い取りってやってますか?’と電話で尋ねられ、‘申し訳ありませんが、レコードだけ買い取りをしています’と答えた。‘針の買い取り’なんて釣り道具屋くらいでしかきいたことないが、電話を切ってから考えた。もしや、レコード針の世界にも‘激レア!’とか‘超ヴィンテージ’とかあるのではないか、もしかしてものすごい貴重なチャンスを逃したのではないか、と胸騒ぎがしてならない。あー、誰か中古レコード針について知っている人がいたら、教えてくれ〜!
10月30日(土)
先週の新入荷は、給料日前。そこで今週末に期待していたのですが、雨模様。出鼻をくじかれた…。と思ったのだが、意外や多くの方に来ていただけた。‘買い逃しがあったから’と、先週に続いていらした方も!というわけで、どんどん‘売れちゃったシングル・リスト’が長くなってゆくのでした。
10月29日(金)
ドガァ!!私は怒っている(ジャイアン風)。タウン・ページでの広告を、今年は大きくする云々という話は、以前に書いた。そのタウン・ページが届いたので見てみたのだが、なんと、横浜北版、南版で、異なっているじゃないか!!横浜南版をお持ちの方はP508を見てみて欲しい。せっかく載せたURLが間違っている。さっそくNTTに電話。しばらくして、折り返しで担当者から詫びの電話がかかってきた。完全に彼等のミスだという。簡単には引き下がれないので、‘こういう際は、他ではどういう対応をしているのか?’と尋ねると、無言。しばらく粘ったあげく、‘料金面での提案を、近日中にさせていただきます。’との言葉を引き出した。一番良かったのは、間違いなく広告を作ってもらえること。もうこの間違った広告への請求書は届いている。さぁ、どうなるのか。(近日中の続報を待て)
10月28日(木)
見た瞬間中米系のゴツい男性が来店。店内を見渡して、‘外国盤だけか?’と、英語だかスペイン語だかでベラベラしゃべる。少しだけある日本盤を見せると、DOORSのベストと、フラワー・トラヴェリング・バンドのLP2枚をお買い上げ。サイケっぽいのはないか、と息巻くくせに、私が‘何探してるの?’と尋ねたら、‘モンキーズとか’と。メキシコからレコードを買いに来日しているそうだ。HOT
VINYL国際化WEEKである。
10月25日(月)
‘23日’という日の新入荷について、‘給料日前でカネ無いっすよ’とよく言われる。実際、そういう方が多かったのか、23日は人出、売り上げともにイマイチだった。今回の新入荷日の策定にあたっては、私としても苦渋の決断だったことを、ご報告申し上げたい。皆様の手持ちのお金が欠乏する時期だということは、分かっていた。しかし、HOT
VINYLにも、種々支払いの期日がある。月内に払わなければならないものが多いため、もし新入荷を1週遅らせたら、10月中の支払いが出来なくなってしまうのだ(カレンダーをご覧下さい)。せめて、‘10月32日(月)’というのでもあれば、1週遅らせることも可能だったのだが…。
10月24日(日)
いつも新入荷のときに来てくださる、練馬在住のY川さん。今日は‘今、大阪から来たよ’とおっしゃる。昨日は出張で大阪泊、今朝早くに車で発ち、昼過ぎにご来店。来るつもりはなかったとのことで、‘ハガキが来たから’と、急に東名を途中で降りてくださったとのこと。昨日は熊本の方もいらして、お買い物後、‘これから羽田へ’と帰られた。HOT
VINYLも国際化(?)が進んできたぞ。
10月23日(土)
今日の最大の話題は地震である。(あれ、新入荷は!?)夕刻に東日本全域を襲った地震は、我々をちょっとビビらせるに充分だった。そのとき、店にいたのは3人。地震と来れば当然、自分のコレクションが心配なわけで。とりあえずHOT
VINYLで高額アイテムをLP、シングルともに分けているのは、万が一の事態への対応のつもりもある。シングルは、片手で提げられるケースに入れてある。でもまぁ、真っ先に逃げることだろうな。『PLEASE
PLEASE ME』のゴールド・パーロフォン盤くらいは、持って逃げたいが。
10月22日(金)
午前中、電話が鳴った。‘九州のスポニチの広告代理店’と名乗った。九州の新聞に広告を載せろという。レコード関係の媒体なら考えたが、一般紙なのでさすがに断った。たしかに、東京都内の広告代理店からは、ときどき電話をもらう。さすがに、九州からというのはちょっとヤケッパチの営業っぽく思えなくもないが、既成の広告エリアの概念を超えて営業していることは、尊敬に値すると思う。HOT
VINYLも、なにか突拍子もないところに広告掲載してみようか?横浜スタジアムのバック・スクリーンとか。(←ふざけないでください)
明日は新入荷。1000枚を超えるレコードと格闘した成果が、明日あきらかになる。
10月21日(木)
ついに本日夜半、1000枚を超えるUS盤新入荷アイテムの整理が終了。じつに体力を消耗する作業で、つねに体がカッカカッカと熱を持つ。この熱はなぜ発せられるのかは定かではないが、なんだか健康に良さそう。おまけにレコードをいじる作業というのは楽しいものなので、じつに精神衛生上よろしい。しかし、9月、10月と出費の嵐だったのが心配の種。今月末には、先月の渡英時のカード使用の引き落としがある(現在の手持ち資金ではまかなえましぇーん)。そんな中で、そろそろ来月の渡欧に向けて、ターゲットを絞りつつある私であった。悪循環か。順調に進行中か。まだまだ結果が見えないHOT
VINYLなのだった。
10月18日(月)
先週に帰国して以来、やっぱり多くの常連さんから、チクチクと入荷状況をチェックする電話、メールが来ている。期待されていることを肌で感じ、レコード屋冥利だ。ありがたいことです。そんなとき、全部は教えたりしません。隠しダマを用意してあります。とにかく、店頭で、ですね。
10月17日(日)
今度の土曜日の新入荷に向けて、現在必死に作業中。ホコリまみれの盤が多いので、掃除が欠かせない。盤をジャケに入れようとすると、引っかかって入らないときが多々ある。中に何か入っているのではないかと、ちょっとワクワクする瞬間だ。見も知らぬ人の写真は困るが(5月8日の日記を参照)、リリース当時の新聞の切り抜きなんてのが楽しみだ。シングル盤が出てくることもある。掘ってきたレコードから、さらに掘り出し物だ。
10月16日(土)
アメリカは本当にレコードの数が多い。ヨーロッパの100倍はあるんじゃないか?しかしどういうわけか、ヒット作が見つからない。いったいどうしてしまったんだ、BEACH
BOYS、BYRDS等々。アルバム、シングルを問わず、なっかなか定番が見つからない。アメリカではシングルのPSのみが売られているのを不思議に思っていたが、ちょっとうなづけた。‘盤を別に見つければいいじゃん’なんて考えていたのだが、例えば「California
Girls」の盤が見つからないのだ。そんなキビしい状況の中、もちろんHOT VINYLは定番を中心に、コアなところも含め、大量にゲットしてきましたよ。現在超ハードに整理中。来週末に乞うご期待。
10月15日(金)
火曜日にアメリカ買い付けから帰国。おかげで、先週土曜日の冠水した南幸界隈の光景を見逃した。なにやら、HOT
VINYLが入居しているビルが孤島状態になっていたそうで、自転車が流れたりしていたらしい。昨日来店のYAMAHA社員の方の話によると、この辺りは10年に1度くらい冠水するらしい。YAMAHAは金属の臨時の板壁を入り口に立てる設備があったので難を逃れたそうだが(でも地下の楽器は苦労して全部階上に上げていたとのこと)、昨年新築されたばかりのツカサは迂闊にもその設備が無く、地下がプールになっていたそうな。HOT
VINYLは2階でよかった、よかった。
10月14日(木)
イギリスのネタをもうひとつ。今年はKINKSのデビュー40周年ということで、わけのわからない会社から「You
Really Got Me」の7インチ・シングルがPYEレーベルで出ていた。シェフィールドのHMVに山と積んであったので、一番上のやつの盤を見ると、キズ。次も次もキズ。20枚くらい見てようやくピカピカの盤を見つけ出した。どうなってるんだ、シングルの出荷体制?我々が現在、キズがあるから、と購買を見送ったりしている中古レコードのキズも、じつは新品で売られていた当時からのものかも、なんて考えてしまった。キズに寛容でいきましょうや。
10月4日(月)
昨日で渡英報告は終了したが、蛇足でひとつだけ伝えておきたいことがある。KING'S
CROSSからTOTTENHAM COURTへは距離はさほど無いのだが、地下鉄で直通ラインは無いため、移動はけっこう不便。そのためバスの73番を愛用している。ロンドン一の学術地域である、ロンドン大学のカレッジの間を抜けながら、上品なエリアをスイスイ進むので、ちょっとノーブルな気分になれる路線だ。BLOOMSBURYと言われるそのあたりにはロン大の他、かの大英博物館もあり、建物の壁には、かつて偉人が居住していたことを示す青くて丸いプレート(誰々がいついつ住んでいた。○○の偉業を残した、等々)がいっぱい貼られている。で、その73番だが、ロンドンのバスと言えば、赤い2階建て。73番もそうだったのだが、なんと今回はすべて2両続きのワンマンになっていたのだ。ガッカリ。車掌がいる2階建てバスは、来年夏頃にはロンドン交通局から全廃されるという話は聞いていたのだが、残念。路線ごとに、機種の改変は着々と進んでいるようだ。クリフ・リチャードの‘SUMMER
HOLIDAY’も、そのうち伝説になるのだろうか。
US買い付けのため、次回の日記更新は、14日です。
10月3日(日)UK買い付け日記I
帰国の日、3時間ほどの睡眠で起床。6時に重いカバンを抱えて、ホテルを後にする。地下鉄のKING'S
CROSS駅まではすぐなのだが、現在、駅は大規模な工事中。切符売り場もアサッテのところにあって、ゴロゴロ荷物を引きずりタイヘンな思いをした。朝早いため改札は自由往来。PICCADILLY
LINEでヒースロー空港までは直通で、50分ほど。空港も改札はノー・チェック。なんだ、タダ乗りができたじゃん、とちょっと悔しい。今回もチェック・インはインチキで通過。重い荷物を隠し、また機内に持ち込む(努力の一端をここに見てね)。機上の人となれば、あとは寝るのみ。しかし!、後ろの席の男女がうるさくて寝られやしない。その会話の中で、女性の発言にピクッときた。なにやら、彼女はスペインに1年間留学していた帰りで、この秋から大学に復学するという。スペインにはいろんな日本人が来ていたというのだが、その会話の中で、ひとつピクッときた。「なんだかアヤシイ人が多かったですね。レコード屋さんの人とか。」 どうせ、世間の人のレコード屋への印象なんて、そんなもんだろう。あーわかっていたさ。
店に直帰、さっそくレコードの山を整理、入力。25日の新入荷へ向けての作業がスタートしたのだった。
(完)
10月1日(金)UK買い付け日記H
あと1日を残した前の晩には、大切な仕事がある。買い漁ったレコードをカバンに仮詰めし、残りのスペースを確認するのだ。それによって、最終日に買う量(枚数ではなく量)を決めるのだ。LPなら厚みで○p、シングルは●p、とか決めておくのだ。さて、買い付け最終日は、またロンドン南部へ(20日の日記参照)。そこは、SHEL
TALMYが60年代にスタジオを持っていた場所だ。昼前から夜9時過ぎまで、店内中に散らばるシングルを、マスクをして堀り尽くした。ゴチソウサマ!ロンドン最終日にふさわしい、すばらしい最後の釣果があがった。夜は遅くまで、荷物作り。レコードの他は、目覚まし時計と洗面道具のみ。着替え一式は、全部捨てる。そのため、日本ではボロいのをわざわざとっておいて、いつも外国に持ってゆく。そんな具合なので、荷物のスタッフィングが意外とタイヘン。ダメージが付かないように、新聞紙、ダンボール等で慎重に詰めてゆく。それはお手のもの。3時頃に就寝。明日のフライトは早い。
明日の日記はお休みします。
9月30日(木)UK買い付け日記G
イギリスでの買いつけも残すところ2日。おおかた回りつくした感もあるが、大きな仕事が待っている。日本から持参したレコードの放出だ。HOT
VINYLに置いてあったものの、売れ線とは言えず困っていたブツを、大御所の中古レコード店に持ち込んだ。ボニー・タイラー、シーナ・イーストン(ゲイのアイドル!)、ケイト・ブッシュ、エルトン・ジョン、キム・ワイルド等々、イギリスのスターのレコードだ。日本ではどれも単品で\200でも売れないようなレコード。日本で買い取ってもらったら、おそらく全部で\2000くらいにしかならないであろうレコードが、なんと総額£350で引き取ってもらえた!日本盤が珍しい、というのはあるのだろうが、総じてイギリスでは中古レコードというものの価値が高い。日本は安すぎだぞ!というより、それらを聴いているファンがイギリスにはまだまだいる、ということなのだろう。ホクホク。
9月27日(月)UK買い付け日記F
昨日の続きになるが、往復ともに列車の時刻は、きわめて正確。どうやら各社間の競争が激化し(同じ線路上を数社の列車が競争していることは以前に伝えた)、ようやく列車先進国に入りかけているようだ。階級社会のイギリスのこと、しっかり一等車の旅客には、かなりのサービスが供される。座席備え付けのテーブルには、ワイングラスがふせられてあるし、その他飲食のサービス付き。座席にも、優雅な白布がかけてある。そんな列車でも、扉は自分で開けなけりゃならないんだな。それも、外から。窓を開けて、外のドア・ノブをガチャッ、と回す。これは、従者がすべてをやってくれていた馬車時代の名残とも言われている。外国人から見ると、単に不便なだけなんですけど。特に雨の多いイギリスでは。
9月26日(日)UK買い付け日記E
最近渡英したあるお客様から、‘シェフィールドが良かった’とうかがっていたので、気合いを入れて遠出することにした。SHEFFIELDはロンドンから北へ列車で2時間45分、MIDLANDとNORTHERN
ENGLANDの境くらいにある工業都市だ。出発のターミナル駅はST. PANCRAS。投宿しているKING'S
CROSSと隣り合っているため、朝はとっても都合が良い。昼前に雨模様のシェフィールドに到着。習性として当地出身ミュージシャンを思い浮かべてみると、DAVE
BERRY、HUMAN LEAGUEといったところか。あまりパッとしない。(でも、DAVE BERRYはいい曲をいっぱい歌ってます) 駅前の緩やかな坂をのぼり、5分ほどでCITY
CENTREへ。屋根が高いモダンなガラス張り木製建築の屋内ガーデニウムの一角に、観光案内コーナーがあった。アンちゃんに‘中古レコ屋は?’と尋ねると、地図の上にササッ、と店名と記しをつけてくれた。居合わせた警備のアンちゃんにも尋ねてくれた。見事な北方訛りだ。さらに歩くこと10分、最初のレコ屋は、パンク好きっぽい小さめのこざっぱりした店。出してあるブツは、あまり唸るほどのものは無かったが、店主(OUTRAGEOUS
HAIR STYLE !)に尋ねると、‘ウーベイベー、いっぱいあるぜ。’と頼もしい返事。60'sばかり詰まった箱を3つ持ってきてくれた。どれも驚くべきミント状態。大漁!これだけの量で、これだけのコンディションのものが揃っているなんて、どこからかの(当時のラジオ局DJからというパターンが多い)一斉放出に間違いない。そういう場面に行き当たることは、非常に稀。激ラッキーだ。さすがにここまでは、ロンドンの鬼畜レコード・ディーラーの手は届かない。ロンドンではディーラー間で漁りあっているので、鬼価格が付く。ホクホク顔でその店を後にし、次はすぐ向かいにある(レコ屋同士が近いととてもいい気持ち)‘SPIN
CITY RECORDS’へ。ありがちな名前だ。そこでは、シングルBOXが壁一面にあって、自由に閲覧、試聴ができるタイプ。ずいぶん時間がかかったが、やはりレアものをゲット。それからさらに歩いて郊外へ出たりして、7時前の特急で帰ってきた。KING'S
CROSSのホテルは、EUSTON、ST. PANCRAS、そしてKING'S CROSSと北方へのターミナル駅3つが徒歩圏内。地の利を活かし、これから毎回必ず地方都市へ行くことを誓った。
9月25日(土)UK買い付け日記D
13日の月曜は、朝一でロンドンの東にある屋内マーケットへ。そこはレコードを始め、種々の古いブツが多い。オモチャや、機械類が山ほどある。いつも思わぬブツを入手できるのが楽しみ。住宅地にあるため、他のディーラーの手を経ていない‘ウブ’のブツが多いのが、すばらしい。昼前にはそこを終え、ILFORDという街にあるロンドン東部唯一のレコード店へ行こうとしたら、‘あそこは閉まったぞ’ときいて、大ショック。急遽、北部のHENDONの店でも久々に行ってみるか、と、ガタガタ揺れるNORTHERN
LINEに乗った。途中、‘GOLDERS GREEN’という駅があるのだが、‘あぁ、PETE
HAMはここに住んでいたのか’と、ちょっとシミジミする。結局、そのHENDONの店は、あろうことか日月曜休み。駅から遠いところを歩いたのに、ガッカリ。でも、リスがチョロチョロいるのを見られて、少々和んだ。それから最後に残った中心部の数点をまわり、宿へ帰投。今日は東へ、北へ、中心部へ。明日は遠出するか。
9月24日(金)UK買い付け日記C
今日もロンドンの中心部でフェア。会場がある‘TOTTENHAM COURT’は、文字通りド真ん中(SOHOのすぐ横でDENMARK
STREETもすぐそば)。ちょっと贅沢な立地で、投宿しているKING'S CROSSからは、73番のバスで10分かからない。8時に入場なのでゆっくり朝食をとってから行きたいところだが、週末の宿の朝食は8時から。今日もハラペコでのスタート。規模は大きくないので、これまた11時には終了。シンジラレナイLPを2枚安価で入手できたのが最大の収穫。カリビアンな兄ちゃんがやってるブースに、BLUE
BEATレーベルがいっぱいあった。‘へい、何聴くんだい?’と尋ねるので、‘60's
BEAT’と答えたら、ムチャクチャにやにやして、‘Gimme a hand, man’と、握手させられた。やたらとしつこく来るので、一生懸命に私の好みを説明した。彼はBEAT=BLUE
BEATと思っていた。失望したように、私から去っていった。午後早く、荷物を置きに宿に帰ると、テレビでF1をやっていた。当然ながら、日本とは異なり生中継。じっくり見てしまった。生のF1なんて、あぁ贅沢。
9月23日(木)UK買い付け日記B
今日は‘Olympia’でのフェア。今回の旅の目的のひとつだ。‘Olympia’とは地名ではなく、大きなイヴェント・ホールの名前。有名なEARL'S
COURTのそばにある。そばと言ってもけっこう距離はあるので、尻尾のような一駅だけの行き止まりの支線が出ている。しかし本数は限られている上、週末の早朝。事実、始発に乗ってギリギリ、という時間だったので(始発が予定通り走ればね)、EARL'S
COURTから歩いた。7時過ぎには会場に到着、いつもの面々と挨拶を交わし、入場。近頃では、ロンドンのフェアではどこに行っても、‘今はOLYMPIAだね!’と皆が言うのでかなり期待していたが、シングルに関してはちょっとイマイチ。皆が入場して来た10時を少々過ぎた折、早々と会場を後にした。ロンドン市内の店をいくつか覘き、4時頃に今日初めての食事。今朝は早すぎてホテルの朝食は取れず、フェア最中は日本から持ち込んだ菓子パンをかじっていただけ。この時間の食事は、食べ放題に限る。中華かPIZZAか。今日はPIZZAだ。サラダをモリモリ食べる。旅行中の野菜不足は深刻だ。もうひと回りして、6時には宿に帰った。だって、5時から起きていたからかなり疲れた。
9月20日(月)UK買い付け日記A
日記というからには、きっちり日を追って私の活動を白日の下にさらします!2日目10日は金曜日。イギリスにはお気楽なレコード屋オヤジが多く、開店日もまちまち。週末のみ趣味でマーケットに出店していたり、水〜土のみの営業だったり。今日最初に行くのはその手の店で、金〜日のみの開店。かなり不便な場所にあり、まだ疲労していないうち、旅の最初に行けてよかった。‘おー、また来たか’と温かく迎えてくれ、シングルのみごっそりゲット。その足で、今度はロンドン南部の地下鉄終点駅のそばの、ある店へ。そこも金、土のみの営業。‘今年初めての来英だよ’と言うと、‘あれ?そんなに来てなかったっけ?’とニコニコ迎えてくれた。さっそく、奥の倉庫へ。ヒャー、ものすごい在庫量。しっかりアルファベット順に、壁一面にLP、シングルが並べられている。同じアルバムでも状態、マトリックス等を見比べ、思う存分掘る。ただし、ここは掃除が行き届いてないので、持参したマスクを付ける。ちょっと異様な光景なので、急に入ってきた他の客に、‘What's
wrong ? 外科医みてーだなー’と笑われた。この環境下、マスク無しで掘るイギリス人の鼻毛の長さを測りたい。シングルにも取り掛かったが、あまりにも膨大な数でとても今日1日ではムリ。次週木曜に特別に開けてもらうことにして、辞去した。今夜も部屋は暑い。シャワーに入って、サッパリして就寝。
9月19日(日)UK買い付け日記@
出発日の前日の夜は、寝ない。どうせ朝5時過ぎに家を出るからだ。長い夜は、荷造り。店に溜まった日本盤を大量に詰め込み、余ったスペースにはお茶のペット・ボトル。あとは、目覚まし時計と歯ブラシ、着替えを上下一式ずつ、靴下一足。以上。内容は少ないが、レコードがずしりと思い。何事もなく、順調にロンドン着。日付けは19日の夕刻。思ったより暖かく、Tシャツ1枚で充分。ロンドン市中に向かう地下鉄の途中にある某店に、日本盤を降ろさせてもらった。持ってウロウロするには、重すぎ。もう閉店間際なのでキープしてもらっているレコードだけを受け取り、後日また来店することを約束しすぐ店を後にして、いつものKING'S
CROSSに投宿。時計は8時チョイ過ぎだったが、まだ西の空はほんのり明るい。今月一杯は夏時間。ヨーロッパの夏季はのんびりできる。部屋は蒸し暑く、天井の扇風機を回す。4階で窓を開けたまま、上半身裸で寝てしまった。
9月18日(土)
本日朝に帰国。成田から直接HOT VINYLへレコードを運んでまいりました。じつは、出発日に自宅を出る2時間前まで、帰国は17日だと思い込んでいて、多くの方に‘17日に帰国’と喧伝していたせいで、昨日は多くの方々からチェックの電話が入ったとのこと。申し訳ございませんでした!また明日以降にチェックしてください。そうですねー、シングルが多いですよ。詳しくは、明日からの‘UK買い付け日記’を読んでくださいね。
9月6日(月)
なんだかドキドキしている。渡英前の武者震いか。ちょっとゆっくりして来ようなどと毎回思うのだが、現地に着くと、どうしてもダメ。潤沢な資金、充分な時間が欲しい。
日記はしばらくお休みしますが、お店は当分休み無しで営業です。
9月5日(日)
あるお客様が、‘えぇぇ!自分で全部海外から買ってきてるんですかぁ?’と驚かれた。私は‘あたりまえだぜ、ハニー。そんなことで驚くなよ。’という気でいるのだが、続けて‘それで元とれるんですか?’と。ウッ。意外と痛いところを突かれた。
9月4日(土)
お客様同士が店頭で、‘やぁ、どうも’と挨拶をしている。‘へぇ、意外なところで、やっぱりお客様同士はつながっているんだなぁ’と感心して、‘どこでお知りあいになったんですか?’と尋ねたところ、‘この店で’というご返事。ちょっとしたコミュニティが形成されてきているようで、なんだか嬉しい。
9月3日(金)
今週、急にお送りしたDMをご覧になって、ご来店くださる方が多く、本当にありがたくございます。店頭では、しっかりUK買い付けの目標、宣伝をさせていただいています!
9月2日(木)
来店した少女は、中古レコード屋には慣れていなかったのだろうか。お目当てのものがあるようではあったが、少々控えめだった。西洋人の彼女は、美しいティーンエイジャー。肩からかけた黒い大き目のバッグのポケットには、なぜか赤いバラの花が一輪さしてある。しばらく後、ちょっとクセのある言葉で、私に尋ねてきた。‘ブラック・サバスは、ありますか?’ 一応何枚かあるアルバムを見せたが、探していたものはなかったようだ。結局、\200の日本盤アダモのEPを購入、静かに去って行った。HOT
VINYLが、黒魔術に呪われませんように。
8月30日(月)
また来た。あの投資会社の営業だ(6月28日参照)。以前は東京の支店からの営業だったが、今日は横浜支店から。カモ・リストに載ったか?ところが、今日の営業君は、‘まったくお金はありません’という私の発言に、あっさり引き下がった。しかし、帰り際に、‘営業に来たという証に、名刺をください’と言う。名刺にも経費はかかっているので、当然そんな奴にやるわけはない。そしたら今度は、‘じゃあ、スタンプか何かを…’と言う。私も営業経験者、営業クンにはあまりキツい対応はしないのだが、‘面倒くさいからイヤです。’と言った。まだゴニャゴニャ言ってるので、‘私には関係のないことです!’と、突き放した。私も営業で怒鳴られた経験もあるが、引き際と粘り具合の塩梅が、難しいものだ。今日の彼は、ちょっと粘りすぎ。
8月29日(日)
買い付け前の大切な週末なのに、大量の降雨…。そんな中、‘8月中っていう約束だから’と、取り置きのレコードを買いに来てくれたお客様には、本当に感謝です。
8月28日(土)
イギリスの知人等に、膨大な量のWANTS LISTを送りつけている。滞英中は時間に追われるので、あわよくば、ご対面時にはズラッと欲しいレコードが並べられていて欲しい、との願いから、事前に訪問先にWANTSを知らせるのだ。ある返事によると、イギリスは今年、記録破りの雨降りらしい。‘England
is having its wettest August since records began’という言葉の後ろに、‘not our type of records!’’という言葉が。ハッ、ハッ、ハ。
8月27日(金)
アート系の学生のお客様から、残暑見舞いのハガキをいただいた。HOT VINYL、そしてイヴェントSQSQを前面に出した、まさに‘ファビュラス’で‘グルーヴィー’にデザインされたものだ。これだけ手間ひまかけて作成してもらったものも、この1枚だけにしか使用されないのか、と思うと、じつにもったいない。ありがたいことです。
8月26日(木)
今日昼過ぎ、珍しくレコードの買い取りをご希望の方が、レコードを持っていらっしゃった。学生らしい女の子だ。ご両親が持っていたという、ビートルズのレコードを8枚。彼女自身も音楽に興味があるそうで、好きなのは‘SLY’と‘やっぱりGEORGE
HARRISON’とのこと。今度はお客様として、お迎えしてみたい。
8月23日(月)
昨日は‘よこはまカーニバル’とやらで、南幸は大賑わい。店はガラガラ、お客様ゼロ。どうも近隣の古着屋も、客の入りは悪いようだった。まぁ、あのクレイジーな面々の間を通り抜けてここまで来るのは、気が進まないのも当然だなぁ。
8月22日(日)
昨日、ある音響関係のお仕事をされている方と話していて、面白い話を伺った。感電死する人は、ヨーロッパに多いと。言われて見れば、John
Rostill (元SHADOWS)、Leslie Harvey (STONE THE CROWS)、Keith Relf (元YARDBIRDS)等、パッと思い浮かぶ人は皆イギリス人だ。240Vという高圧の電源を利用していることが原因らしい。米人でギター感電死した人を知っている方は、教えてください。
8月21日(土)
昨日いらっしゃったある方は、シングル盤を中心に買って下さる。‘横浜に向かう電車の中で、楽しみで仕方ないんですよ’なんて、最高の賛辞だ。本当にありがとうございます。
8月20日(金)
先月末からしばらく、夏休み中という方々が平日の昼間にご来店いただくことが多かったが、それもひと段落したか、またまた平静な店内である。そんなときは勉強だ。名作を聴きなおし、新入荷の試聴もてんこ盛り。今日もLP60枚を持ち込み、今月だけで100枚は入れたろう。新しい品揃えを皆様に紹介できるのは、本当に充実した気分だ。
8月19日(木)
知的で文化的な休日を過ごしている私は一昨日、日本大通りの日本新聞博物館へでかけた。ペリー来航の展示で、江戸後期から明治始めまでの横浜村、神奈川宿そして関内、関外の発展の経緯を数々の資料、模型を見事に駆使していて、楽しめた。すばらしかった事は、すべての資料がオリジナルだったということ。ダメージを防ぐために館内は薄暗かったが、やっぱりオリジナル・プレスに限る(‘プレス’と呼べるのは浮世絵くらい)。ピカピカのリイシューより、ボロボロでもオリジナルだな。
8月16日(月)
入店者を見て、一瞬ビビった。その長身の男性は頭を見事に剃り上げ、オレンジっぽいダボッとした法衣(?)を纏っていたので、‘ラダ・クリシュナだ!’と直感した。彼はうやうやしくカウンターに近付き、手に提げていたかばんから冊子を取り出した。なんだ。デザイン・フェスタのチラシまきか。ラダ・クリシュナ・ファッションは流行の先端か?
8月15日(日)
電話の主の女性は唐突に切り出した。‘カンテーしてほしいレコードがあるんですけど〜’。鑑定ですか。こちらも興味を持って、番号、状態等を訊いてみたりした。しかし、だんだん話をきいていくうちに、どうやらネットに自分で出品したものに対して来た質問の答を、私から聞き出そうとしていることがわかってきた。ブツは70年代プレスのPINK
FLOYDの『THE DARK SIDE OF THE MOON』。たいして値の付くものでもないが、なんだかシャクなので、最後には‘60年代専門なので、70年代のことはワカリマセン’(半分事実)と言って、切ってもらった。狭量な私です。
8月14日(土)
若人2名様ご来店。その1人が棚を見渡し、他方に尋ねていた。‘おい、“US”ってなんだ?’。常に初心者の視点を忘れないでいなければならないことを、私に思い知らせてくれた一件だった。
8月13日(金)
今日も粛々と英シングル盤のリストを作成。そろそろ完成に近付き、ざっと眺めてみる。我ながらすごいリストだ。見ているだけで、お腹いっぱい。ただひとつ惜しむらくは、この数々のレコードの中の1枚たりとて、手元に無いことだ!
8月12日(木)
知的で文化的な休日を過ごしている私は昨日、横浜開港資料館へでかけた。江戸時代後期からの横浜に関する写真展を開催中だからだ。そこで、ちょっと趣は異なるが、マニアな世界を垣間見てたいそう面白かった。当時は写真館で撮影するのが普通で、その写真館の数も限られたもの。新発見の写真が見つかると、どこの写真館で撮影されたものか、いつのものか等々、考察するマニアがいるのだ。背景の屏風の絵柄、絨毯の模様、柱の木の模様等々、クルーはいくつかあるらしく、その思考の過程を見事に展示してあった。ちなみに、彼等マニアが喜ぶような古写真は、主にヨーロッパで見つかる。漆塗りで見事な螺鈿細工の表紙のついた、たいそうカネのかかったアルバムというかたちで、見つかるものだそうだ。そして、‘ロンドンに買い付け’に行ったりしているらしい。ちょっと親近感を覚えた。それにしても、数々の写真からうかがい知った100年前の横浜は、美しかった。近頃の中華街周辺、山手の丘での乱開発を、心から憂えている私である。
8月9日(月)
ここ数日、ヒマなのを幸い、来月の渡英に向けてWANTS LIST作成を進めている。すぐに出来るものではない。在庫、ディスコグラフィー、お客様からのWANTSを見比べ、以前のものを更新してゆく、たいそうな作業だ。このリストから入手したものの欄の上に線を引いてゆくことが、イギリス滞在中で何よりも嬉しい。願わくば、100枚はゲットできますように。(全部で600枚ほどがリストにある)
8月8日(日)
MANFRED MANNの「Machines」EP(\4800)、CHRIS FARLOWEの「Think」(\2800)、SMALL
FACESの「Understanding」(\800)等々、ご指名のシングルはすべてあった。しかし、その若い方は無言で帰られた。予算オーバーだったのだろう。‘大きくなって、帰って来いよ’と、稚魚を放流するような気持ちで、彼の背中を見送った。
8月7日(土)
昨日、PAUL REVERE & THE RAIDERSの初期のオリジナル曲、「Louie - Go Home」を聴いていて、‘これは誰かがカバーしてたな’と思った。WHOが、「Lubie
- Come Back Home」と改題して演っていた。WHOバージョンのレコード(『WHO'S
MISSING』)のクレジットを確かめてみると、‘(Townshend)’!完全にパクリだ。タイトルを巧妙に変えたって、バレバレだぞ。
8月6日(金)
どこからか、トランペットの音がする。誰かが練習中らしい。ちょっと‘先を越されたか’、と悔しい。私がトランペットをやりたいわけではない。目標として、店内にドラム・キットを置きたいのだ。まぁ、いずれ広い店舗に移ってからだが。ストレス解消に良いだろう。バンバン叩けば。
8月5日(木)
夕刻、VIVIRE前の川沿いのおでん屋あたりを通りかかった。今日みたいな蒸した日に、と思わされたが、意外と客が入っていた。若いのもチラホラ。店主のおばさんが、まったりと座して、客の相手をしている。空調も無く、暑い日に熱い物を喰らふのもいとをかし。
7月31日(土)
タイヘン熱心なWHOのファンの方がご来店。‘持ってないものは全部買う’と、とても頼もしいご発言も。私が‘持ってないものは全部買う’、と言えるのは誰か?WHO、KINKS!、と言いたいが、財政的にとてもムリ。RONNIE
LANE、ROY WOODくらいならなんとか(70年代なら安いし。それに2人ともリリース少ないし)。
7月30日(金)
当日記でイギリス行きを宣言して10日。かなりのお客様に、‘次はイギリスですって?いつ?’等々言われる。かなり期待されていることを、ひしひしと感じる。ありがたいことだ。おかげで、ずいぶん夢に見る。イギリスでレコ掘りしている夢を。それも、‘ラッキー!激レア盤ゲットだぜ!’ってなのじゃなくて、カスしか出てこなくて、冷や汗をかいている夢ばかり。朝目覚めるのが、待ち遠しくて仕方ない。夢くらい楽しいものを見せてくれよ!
7月29日(木)
暑くてどうしようもない昨日、フラッと近所のリサイクル・ショップへ涼みに行った。どうでもよいLPばかり、500枚くらいある店だ。どれも\300〜\500のLPを見ている私の手が止まった。なぜか1枚だけあった英盤で、それはイギリスで£20くらいはするLP。ラッキー。でも、それだけ\1500っていう価格だったのには、納得いかないぞ。買ったけど。
7月26日(月)
お客様 : なんかアツイのないッスか?
HV : ありますよ!熱いと言えば、Mr ダイナマイト、トム・ジョーンズ!
お客様 : …。シブイっすね…。
私は、正しい応答をしたと、信じる。
7月25日(日)
昨夜締め切りのヤフオクの結果を、興味深く見守った。私など、とても入札に参加できるような代物ではない。『THE
ORIGINAL DELANEY & BONNIE』のUK APPLE盤だ。海外では$2000くらいが相場らしいのだが、国内でのオークションだったのだが、ほぼその価格で落ち着いた。私はインターネット・オークションでレコードを買ったことはないし、これからも買うことは無い。しばしばレコード屋がオークションに出品しているのを見るが、私にはこっ恥ずかしくてとても出来ることじゃない。やっぱり理想は、お客様のお顔を見て、レコードを売りたい。
7月24日(土)
今日は横浜国際総合競技場で11時から‘フェスティバル’。‘THE ROCK ODYSSEY’と名づけられたもので、国内外から7アーティストが出演する。その中にはザ・フーがいて(願はくば‘ザ・フゥー’)、一部でソワソワしているファンがいる(私も少々)。なにせ、同じ横浜にいるわけで。‘きっと、明日の大阪公演に向けて、ライブ終ったら即、新横浜から新幹線に乗るんだろうなぁ’とか、想像をめぐらせている私。そんな今日の午後、‘今からフー見てきますよ!’というお客様が。私はHOT
VINYLがあるので、残念ながらフー観覧というわけにはいかなかったが、そのお客様にHOT
VINYLのレコードを託せてよかった。その方が買ってくださったのは、ローリング・ストーンズの「Have
You Seen Your Mother」の仏盤シングルだったが…。
7月23日(金)
暗い話題で恐縮だが、昨日、ついに入店者ゼロという記録が達成された。開店以来約4年、達成寸前にご来店、てなこともあったし、なんとか阻止されてきたのに。まぁそんなことはどうでも良い。ウルサイ投資の営業、ダボダボ服のフライヤー置きクンが来なかった、と思へば、良い1日だった。‘TODAY
IS BETTER THAN YESTERDAY’。在庫はいつも増えているし、クオリティは常にアップ。昨日来られなかったら、今日来ていただければよいのだ。現に今日の売り上げは、平日にしてはかなり良好。クヨクヨしててもしょうがない。すべての道はロンドンに通ず(9月)。
7月22日(木)
UK行き決意表明をした一昨日の翌朝、さっそくイギリスでレコ掘りをしている夢をみた。ジャケがついているレコードの列だったから、EPに違いない。あー、腕がなる!
7月20日(火)
先月の渡英を取りやめざるを得なかった(経済的事情により)ことは、本当に残念だった。以来‘次の9月は必ず’なんて言いふらしていたのだが、今月も半ばを過ぎて、9月も取りやめか、と考えざるを得なくなってきた。しかし!、それではいけないと、今日飛行機を予約した。溜まりに溜まったマイレージ(ヨーロッパ7回分)を使えたら、と思い確かめてみたところ、なんとか取れたのだ。10数万円の出費は節約できた。今日からは、イギリス・モード。火曜日ながら、わざわざ宣言します。
7月19日(月)
今日はお客様はゼロ。皆様、今日は何をなさっていましたか?
7月18日(日)
昨夜閉店後、ある会合に顔を出した。そこにはかなりの数のヴェテラン・レコード・コレクターの方がいて、シングルが詰まった箱を覗き込んで、値段の話をしていたりするような場だった。もちろん音楽がメインで、かかる音楽には皆耳をそばだてている。DJは1曲ごとに解説をする。私が顔を出したときは、SHADOWSのDJだった。私も何枚かレコードを持参していたので、飛び入りで‘解説付き’DJをさせていただいた。なんだか、とっても楽しかった。
7月17日(土)
出勤すると、店前の廊下には資材、工具が一杯。向のキャバクラさんが大改装で、1日中トンカンガーガーやっている。私も最近、店内のレイアウト変更を考えては見るのだが、これ以上どう替えればよいのか悩ましいところだ。開店当初のレイアウトを覚えていらっしゃる方はいるだろうか?あれもなかなかよかったと思うのだが、ブツが増えた昨今では無理だろう。ささやかな望みとしては、右手でレジを打ちたいものだ。
7月16日(金)
なぜか、‘従業員で20代の男性の方はいますか?’と電話できかれることが多い。昨日は、‘交通安全協会’という、じつに曖昧でサイケな名前を名乗った人からきかれた。以前に‘タバコなんちゃら’からの電話の際に‘います’と言ってみたところ、‘じゃあ試供品を送ります’と言われたが、まったく来ず。けっきょくのところ、なんかの詐欺の勧誘なんだろうけどサ。
7月15日(木)
クラブ受けしそうなネタを探しに来た高校生に、いろいろ紹介した。彼はケイタイを取り出すと、私の目の前で無言でケイタイにいろいろ打ち込み始めた。そして帰っていった。デジタル万引き?まぁ、情報だけ手に入れても、ブツを手に入れなきゃ、しょうがないけどね。
7月12日(月)
驚いたことに、昨日の雹はかなり限定的だったよう。会う人会う人に‘すごかったな、さっきの雹’と言いまくったのだが、まったく同意を得ることは出来なかった。農作物の心配までしてソンした。このあたりの木々は、ハッパを叩き落されていたぞ。
7月11日(日)
昼過ぎ、急に空が真っ暗になり、バリバリと音がしだした。雹(ひょう)だ。約3分くらい、ものすごい数の氷の塊が降り注いだ。私の記憶の限り、横浜でこれだけの雹を見たのは初めてだ。そして雷をともなう大嵐に。これじゃ、投票率も上がらなそうだな。私は晴天の午前中に済ませてまいりました。
7月10日(土)
最近また復活著しいといわれるチンドン屋。今日午後、店の近所を闊歩していた。またマンガ喫茶ができたらしい。ラッパのお姉さんが奏でているメロディは、なぜか「帰ってこいよ」。誰へのメッセージなのか?
7月9日(金)
スペインから、やたらなれなれしいメールが届いた。‘遊びに来いよ。ビールおごるぜ!’などと書いてよこした。送り主曰く、スペインでHOT VINYLは話題沸騰だとか。なるほど、スペインからの問い合わせメールが多いわけだ。昔BARで、ボニータなセニョリータと踊り明かした記憶のあるヴァレンシアあたりに移転するか。‘UK盤専門店 in スペイン by 日本人’。世界中の話題だな。
7月8日(木)
1週間経ったので、結果報告(1日の日記参照)。3日の昼間に1本電話がありました。‘出て行った息子のレコードを’という話だった。一応、店の場所をお知らせ、進展を待っている状況だ。最初から反応があったのは、まずまずの結果だろう。次の掲載は来週だ。
7月5日(月)
ちょっとずつ店内の意匠替えをしようと思う。手始めに、LP棚の仕切りの文字をきれいに打ち出した。けっこうシャキッとした雰囲気を醸してくれている。これからもいろいろ手を付けてゆきたい。
7月4日(日)
久々に、本当に久々に今日は満員御礼。忙しいときは、お客さんは重なるもの。やっぱりこうじゃなくちゃね、レコード屋は。そして、久々に今夜は‘SQSQ’vol.11。みんなでワイワイやるのもまたよし。
7月3日(土)
昨日、レココレ増刊‘ザ・フー アルティミット・ガイド’が届いた。当然、まずは広告欄から見てみる。出ています、HOT
VINYL。そして、他にどういう店が出ているのかも目に入る。ちょっと気になったので、その他店のHPをすべて見てみた。以前からお客様方からは言われていたのだが、HOT
VINYL以上のクオリティのシングルを持っている店は無かった。これをどう皆様に紹介してゆくのか。それが問題だ。
7月2日(金)
もう忘れてくれたろうと思ったら、また来た。28日に書いた、‘石油の投資’の電話だ。今度は‘接客中です’と、速攻切った。ちょっと相手はあっけに取られていたようだが。
7月1日(木)
フリー・ペーパー‘ぱど’のHOT VINYL広告掲載号が、今日初めてできた。西区、中区、神奈川区のみなさま、どうぞ見てやってください。ご覧になりたい方は、どうぞご来店ください。今回の広告は、明確に‘60年代のお嬢様、お兄様’へのアピールを狙ったものだ。どうぞ反応がありますように。
6月28日(月)
今日も石油への投資勧誘の電話が来た。最近の私は、すぐ切ったりしない。相手はすべてマニュアルどおりに話してくる。まさに‘あぁ言えばこう言う’だ。最後には、‘魅力的だと思いませんか?’、‘あとはお気持ちしだいです’と言い、なんとかこっちに訪問したいと言う。私は決まって‘お金が無いからね’と言うのだが、‘あると言う方はいらっしゃいません’と返って来る。‘で、あなたはいくら投資してるんですか?’と尋ねたが、なんだかんだ言いつつ、結局まったく自分では投資してないようだ。禅問答が40分も続いたろうか、結局相手が‘じゃあ資料をお送りします。現在は\○○○○○ですから、しっかりチェックしていてくださいね!’と言って、電話を切ってくれた。私は勝ったのだ。
6月27日(日)
近頃、HOT VINYLとはまったく縁も所縁も無いところからメールが届く(迷惑メールと呼ぼう!)。たいがいがビジネス関連の営業メールで、外国から英語で届く。いつもはすぐ捨てるのだが、今日はあまりに来店者がいないのでチラッと見てみたところ、ちょっと気になる言葉を見つけた。‘The
atmosphere you create determines the product you produce.’と。私(店全体)が醸す雰囲気…。ちょっと自己鍛錬の必要を感じた。
6月26日(土)
あっという間に月末。コルク・ボードには、各種請求書(電気、電話、広告料等々)が並んでゆく。カードの引き落としは毎月27日なので、今月のように27日が週末に被っていると、1日猶予が出来るのでありがたい。私に長い棒をください。きっと、すばらしい綱渡りをやってのけます。あるいは、すばらしい自転車こぎにもなれるかも。ただ今BGMでは、TINA
TURNERがシャウト中。ちょっとエネルギーをもらった。(吸い取られてたりして)
6月25日(金)
今日は残念ながら雨天。こんな日は、店内の手入れに限る。USのLPの箱をROOMYにした。各箱にスペースを設けて、見やすくしたのだ。床も掃除して、日本盤LPの整理等々。仕事は、どんどん見つけなきゃね。
6月24日(木)
店内の思わぬところから、すっかり忘れていたレコードが出土した。あんまり進んで売れるようなブツではないので、ハネておいたものだ。ところが、それを横から見ていたK田氏によると、\3000超にもなるようなブツがあるという。見方が変われば、それなりの価格がつくものである。でも、HOT
VINYLでは、そういうのでも\1200くらいで出しちゃうんだなぁ。おっと、今のBGMはCHERの「Sunny」。たしかに今日は好天だった。彼女の歌声は、見た目と違ってサッパリとしているので、こんな日にはとっても良い。
6月21日(月)
今月にも予定していたイギリス買い付けは、先月の壊滅的な売り上げのおかげでなくなった。その代わり、この夏は店のプロモーションに力を入れることにした。今月発売の‘ストレンジ・デイズ’8月号、7月3日発売の‘レコード・コレクター増刊 THE
WHO ULTIMATE GUIDE’、‘ぱど(市内西、中、神奈川区版)’等々に広告を掲載。‘レココレ増刊’では、HOT
VINYL新ロゴが媒体デビューとなる。成果ははっきりとは分からないけれど、細々とでもやっていかなければならないのです、宣伝は。
6月20日(日)
ブートレグというものを、近頃めっきり聴かなくなった。中高生の頃は、次々とリリースされるビートルズのブートレグを必ずチェックしていたものだ。現在は仕事のレコードを聴くことで手一杯、それに音源的に魅力的なブートLPに出会うこともなくなったので、ご無沙汰になってしまっているわけだ。音源云々ではなく、ドップリとブートレグのコレクションにハマると、結構タイヘンらしい。なにせ、プレス枚数が少ないことが多く、横のつながりもなかなか取れないとのこと。オツカレサマです、コレクター諸氏。感嘆!
6月19日(土)
今日来た白人のお客様は、HOT VINYLの品揃えを見て、‘他店と違うね!’とご満悦。通常、外国の方は日本盤を探していることが多いのだが、その方はフツーにレコ掘りをしているそう。今日買っていったのも、STEELERS
WHEELの米盤。一応在日4年だそうで、ときおり英語になるものの、日本語はまずまずのおじさまだった。また来てくださいね。
6月18日(金)
今日はポール・マッカートニーの誕生日。現在バリバリと、ワールド・ツアー中だ。そんな日に、来年2月の来日が決定した、とのニュースが入ってきた。私は、また義務感から行くことになる。現在の‘I'LL
FOLLOW THE SUN’ツアーでは35曲を演奏しているようだが、そのうち、なんと28曲がビートルズ時代の曲。ソロになってからの曲で、まだまだやってもらいたいのがあるのになぁ。訪れたことのない都市を重点的に回っているので、今回の来日は札幌、名古屋、福岡等も含めた‘ドーム・ツアー’になるとの噂も。どうやら、年齢的に言っても最後のツアーになりそうなので(←前回もそう言われていたし、そうやって客を煽るのはミュージシャンの常套手段)、総決算かな。
6月17日(木)
今日は大きな仕事を成し遂げた。溜まりに溜まった、日本盤シングルを厳密にアルファベット順に並べたのだ。それだけではない。‘大ヒット曲コーナー’、‘ソウル・ディスコ・コーナー’と作ったのだ。あるお客様曰く、‘売れた曲はいい’。バカ売れシングルばかり(ノーランズ、ビリー・ジョエル等々)が並んだ\200均一のレコードはきっと楽しいですよ。
6月14日(月)
製造上の欠陥から、どうしても針が飛ぶレコードというものがある。『HER SATANIC
MAJESTY'S REQUEST』(ROLLING STONES)、『SHAZAM』(MOVE)、『LOLA VERSUS POWERMAN
AND THE MONEY GO ROUND』(KINKS)等々。まぁ、昔はカッティング技術も試行錯誤だったのかぁ、なんて考えていたが、『WHO'S
MISSING』(WHO、86年)のA@「Shout And Shimmy」もブチブチ飛ぶのを発見。しっかりして下さい、MCA。でも、『LOLA〜』なんて、いつのプレスでも必ずA@「Top
Of The Pops」で飛びます。上手にスタンパーを切ったものは、結局一度も発売が無かったということか?カッティング・レヴェルの低い日本盤で飛ばなくても、全然うれしくありません。
6月13日(日)
一昨日も書いたことだが、当日記は意外と反響が大きい。それなら、ここで新入荷アイテムの宣伝をしない手は無い。今日も、BEATLES関連が入りましたよ!それも、LP、シングル、EP合わせて30枚も。昼過ぎには、さっそくいらした(定例の日曜訪問)ジョージ・マニアの方が、UK盤『THE
CONCERT FOR BANGLA DESH』を喜んで買っていってくださいました。他の入荷アイテムも、いろいろ具体的にタイトルを言ってしまいたいが、ちょっとケチしてやっぱりやめます。気になる方は、お電話、あるいはご来店を。
昨日の別バージョン情報に、さらに追加事項が!右端に縦に入っているコピーの最後が、‘朗報!’から‘超朗報!’に変わっている、という一報が入りました。次は‘超絶朗報!’か?
6月12日(土)
‘別バージョンを見つけましたよ!’と、あるお客様が息せき切って店に飛び込んできた。もっとも、心躍る瞬間だ。チェックしてみると、確かにすごい。これは皆様に紹介せずにはいられない。(5/16の広告の別バージョンのことでした。写真は05年に削除しました。)
6月11日(金)
5日の日記に書いたBEATLESの入荷アイテムが、意外や反響を呼んだことに驚いている。今日はそれを読んでいらした方が複数いらっしゃったし、お問い合わせの電話もいただいた。こんな日記、いったい何人が読んでいるのだろう、と常々思慮していたので、結果が見えて嬉しかった。ちなみに、『THE
BEATLES』は、本日新しいオーナーさんにもらわれていきました。さぁ、明日は何を入れよーか。
6月10日(木)
いよいよ入梅。こんな時分には、雨音を聴きながら、好きな音楽で酒を嗜んでみたい(私はほとんど飲まないが)。意外なところにもけっこう音楽好きな人がやってるバーなんてのがあるもので、2週前の‘YUZO
TOUR IN IZU(WEST COAST)’の際に訪れた下田でさえ、2〜3軒のJAZZバーがあったりしたものだ。‘JAZZ
BAR’。‘COUNTRY BAR’。うーん、カッコイイ。それに比べて、ロック系の飲み屋は、ちょっと格が落ちるか。‘PROGRESSIVE
BAR’は?… でも、きっと、館林市とか臼杵市あたりにあるに違いない。
6月5日(土)
おそらく、今日がHOT VINYL史上、もっとも多くのレコードがある日ではないか?レコードは入ってくるばっかりで、さっぱり出てゆかない。嬉しい限りだ。? 今日もBEATLES『MAGICAL
MYSTERY TOUR』US MONO、『THE BEALTES』UK MONO等、バシバシ入れました。すごい充実しています。
都合により、次の日記の更新は、10日(木)です。
6月4日(金)
‘おっ!’。今日ひさびさに聞いた、お客様の感嘆の声。もちろん、お目当てのブツに行き当たった際に思わず漏れる声だ。レコード屋冥利に尽きる、たいへん嬉しい反応だ。私もよくやってます、海外で。‘WOOOOOHHHH
!!! ’、‘YEEEEEEEEH !’。THE SCAFFOLDの「Goodbat Nightman」(PARLOPHONE
R 5548 百数十枚しか売れなかったらしい)を掘ったときは、ホール全体に響くくらいシャウトしたっけ。
6月3日(木)
先週のとある日、おじいさんが来店。レジ前に立ち、ゴソゴソとした後、ある証明書のようなものを私に提示した。ものものしい文面の最後に、‘松沢成文’とある。どっかできいた名前だなぁ、と思っていたら、知事さんである。そのおじいさんが松沢氏なわけはなく、なにやら県の委嘱で、店舗についてのアンケート用紙を配っているとのこと。よく分からないが、全国的な、店舗の様々な統計資料作成のための調査らしい。先週の土曜日に回収に来るという手はずであったが、今日現在まだ来てくれていない。お元気ですか?
5月31日(月)
今日も‘フライヤ置かせて下さい’、と来た。いつもなら適当にあしらうところだが、今日はちょっと相手をした。そのイヴェントが、THE
ROCK ODESSEY。そう、WHOが来るアレだ。彼が手にしているチラシ、ポスターには、‘ザ・フー’という名前が出ている。両方とも余計にもらったので、欲しい方はお早めにHOT
VINYLまでどうぞ。ザ・フーは、7月24日の横浜国際総合競技場に、1650に登場だそうだ。とりあえず聴きに行ってみるか。(外の畑の中に)
5月30日(日)
日曜の夕方というのは、不思議な時間だ。常連さんたちが集うのだ。まるで1週間の垢を落とすように、のんびりと。私も疲れ(あるのか?)を忘れ、楽しい時間を過ごさせてもらっています。
5月29日(土)
ここ1週間、なぜか毎日のように外国の方がいらっしゃる。昨日いらっしゃったのは、でっぷり太ったデカい白人。ドイツ語なまりの英語で、私の知らないアーティストのレコードはないか、と尋ねる。ルフトハンザ航空のパイロットだそうだ(あんなに重くて航空会社勤務とは)。日本盤を探している英国系航空会社勤務のイギリス人で、毎週のようにレアなUK盤をトレード・アイテムとして持参してくれる人でもいればいいのになぁ。
5月28日(金)
メニューにあったのは、お目当ての‘田能久すきやき丼’ではなく、‘若大将すきやき丼’。さらに、説明では‘あの“すきやき屋”の味を’等々、どうも歯切れが悪い。もしかして、‘田能久’の名が誰かに商標登録でもされたか、とも思い、従業員に尋ねたが、結局的を射た返答は無く、はぐらかされた。疑問は残り、ちょっと残念な思いがしたが、文句なくおいしかったです。‘若大将すきやき丼’。でも、以前のカタログの写真にのっていたような豆腐、ネギはのっていなかったぞ。‘田能久-(ねぎ+豆腐)=若大将’という式が成り立った。きっと、そこに名称変更のヒミツがあるに違いない。さて、肝心のミュージアムのほうはといえば、‘おぼっちゃん雄三’の成長の過程を知れたのが、興味深かった。また、幼き時分からの絵の才能、そしてすべてを収集しておくマメさもわかった。たいした男ですよ、雄三は。一昨日には、ニュー・アルバムもリリース。ますます余裕ぶりに磨きがかかってきたオジサンだ。帰りに、入り江にひっそりと係留されている第3代光進丸を眺めて、ミュージアムにあった、巨大な第4代の計画図を思い出した。本当に造る気か?
5月27日(木)
私は海を臨む断崖の上で、サイコーな気持ちになっていた。一昨日、‘ぐるり伊豆半島の旅’に出かけ、その途中の西伊豆堂ヶ島でのことだ。一緒にでかけた‘静岡との県境のバーズ・マニア’のF井さんは、青い海を見ながら感慨深げに‘ウェストコーストだ’と唸っていた。堂ヶ島に立ち寄ったのは、その美しい景観に魅せられることのほかに、大きな理由があった。‘加山雄三ミュージアム’へ行って、‘田能久すきやき丼’を堪能することだ。ミュージアムに着くや、すぐに食堂へ行きメニューを見る。そこでは、予想もしないショッキングな事態が起こっていた。‘田能久すきやき丼’は無くなり、違う名称のすきやき丼があった。(つづく)
5月24日(月)
明日、念願かなって、じつはあるところに行きます。言いたくて仕方ないのだけれど、詳細は木曜日にレポートします。ムズムズ。
5月23日(日)
レコードを買って欲しいと、あるお客様がLPを1枚持ってきてくれた。某組合系では\500と言われた、と泣きながら。拝見すると、かなりのレア盤。それなりの価格で買い取らせていただいた。\500はヒドいっすよ、\500は。
5月22日(土)
土曜日に売り上げがゼロなのは2回目。まぁ、○十万円売れる日があれば、ゼロの日もあるのは仕方ない。しかし、月曜日から6日間で、売り上げが2千円というのはいかがなものか(3日も休んでるんだけどね)。毎年5月は売り上げが悪いが、今年は格別。月間最低売り上げ記録を更新するのは確実だ。おかげで時間があるので、先月入荷のUS盤の入荷がかなり順調。今日なんて、いままで9時間ブッ通しで15枚は聴いたね。古着屋のついでに覗いてった人は何人もいたが、今日は‘コレクター’の来店ゼロ。そんな中でインド人(多分)青年が入店、ニコニコ入ってきて、‘ありがとう’と帰っていった。私もレコ屋では、挨拶を欠かさないので、同志がいたことにちょっと喜びを覚えた。
↑‘売り上げゼロ’と愚痴ったって、ちゃんと海外には貴重盤が流出しているんですよ。このヒマな土曜日にも。もったいないなぁ、本当に。
5月20日(木)
ドイツ・パンの専門店で働いている知人が、パンの詰め合わせを送ってくれた。その礼をメールで打ち、読み返してみると、ものすごく違和感がある。‘パン’という語を、ことごとく‘盤’と打ってしまっていたのだ。どうも‘パン’は打ち慣れていないようで。‘ドイツ盤をいっぱいありがとう’。本当にそういうメールを送らなければならないようなことになれば、嬉しいのだが。
5月17日(月)
夕刻6時頃、K田氏来訪。‘今日も一番乗りだよ’と言うと、‘え〜、マジですか’と。そうですよ、今月は事務仕事がはかどってばかりです。
5月16日(日)
これはあんまりだ。新聞に掲載されていた、ある通販の広告を見ての感想である。レコード・プレーヤーが多少懐古的に扱われるのは、まぁしょうがないとしてもだ。右下枠内の愛用して喜びの声を寄せている人が、70才でっせ。78回転のプレーヤーならまだしも、その機能は無い。世間では、レコードとは、70才のオジサンの趣味としてとらえられているのだろうか。(隣でY田氏が、‘遅咲きのレコード・マニアなんじゃない’と意見)
5月15日(土)
ある方から、‘HOT VINYLの階上に、こんな店がありますよ’という情報が寄せられた。HPもあるというのでアクセスしてみると…。かなりショッキングな系統の店だった。HOT
VINYLのビルは、1〜3階と4〜6階は入り口が別なため、4階以上のことについては、わたしはまったく知らなかった。あ〜、こうしてパソコンに向かっている今現在も、階上のあの部屋では○○が行われているかと思うと、落ち着かない。
5月14日(金)
近頃、迷惑メールが急増していませんか?少なくとも、私の周囲の人はたいてい同意しています。なにやら、最近の迷惑メールは、勝手に他人のメール・アドレスを名乗って送ってくるのが流行りのよう。おかげで、HOT
VINYLには、某組合系のレコード店を始め、様々なレコード店名義の迷惑メールが来ています。HOT
VINYLのお客様は、どういう店を愛用しているのかうかがい知れて、なかなか興味深いですよ。
5月13日(木)
ネット通販を楽しんでいらっしゃる方には、当HPでのレコード紹介は、面白くないことでしょう。ネット上のレコード評は、まさに百花繚乱、過剰装飾の文言が並んでいます。曰く、‘マスト’‘即死’‘フロア爆発’‘キラー’等々。たいていは、煽るだけ煽って、さっさと売っちまいたい、というものです。文面だけを頼りに買うと、まぁほぼ‘ダマされた!’と思います。HOT
VINYLは、やっぱり‘盤’本位なので、‘○○のシングル「△△」、番号□□を欲しい’、という1点釣りに対応できる店を目指しています。‘1点釣り’には、過剰説明は不要です。おかげで売り上げには悩まされていますが。
5月10日(月)
4月29日から今日まで、ひさびさの連続開店。なんと12連勤。毎日楽しみで仕方なかった。売り上げは散々だったが、いろいろ整理をし(HP等)、1日10枚ペースでLPを聴き、充実した日々だった。明日から定休2連チャン。何しよう。出勤するか?
5月9日(日)
雨降るけだるい午後、BGMはホルヘ・サンタナ。傍らで聴いていたY田氏が、‘タコス食べたくなった’と出てゆき、ドリトスを買ってきた。おいしくいただきました。
5月8日(土)
先月に買い付けたレコードの整理、価格シール貼りが完了した。その作業での楽しみのひとつに、ジャケの中に思わぬものが入っているのを見つけることがある。レコード会社の宣伝シートとか、当時の雑誌の切抜き等、なかなかおもしろい。しかし、今回あるレコードの中に見つけた写真2枚には、ちょっと困惑させられた。心当たりある方、ご連絡ください。
(左のヒゲおやじには‘12-20-74’、右には‘71’という日付けが)
5月7日(金)
昼過ぎに電話を取ると、やたらに明るい男性の声で、‘アダルトDVDを取り扱っていますか?’と言うので、‘60年代ロックのレコード専門です’と答えた。近頃多いのだが、どうやら相手は卸業者のようだ。‘取り扱いを考えていらっしゃいますか’、‘60年代ロックのレコードならどんどん入れたいです’、‘DVDの取り扱いは?’、‘ロックのレコード専門です’という会話が続く。どうやら、まったくHOT
VINYLを理解せずに電話をかけているようだ。続けて‘どんなDVDならご興味ありますか’としつこく来るので、‘60年代ものならいいですね’と言ったら、‘えっ、60年代のアダルトものですか。それはまた、マニアックですね…。’と。‘上司と相談して、またご連絡します。’と言って、やっと電話を切ってくれた。まともに対応して、いちいち丁重に断るのも面倒なので、これからはいろいろおちょくることにした。
5月6日(木)
シングルを買ってくださった方とお話をしていたら、その方は大学の後輩にあたる方だった。学部も同じ、指導を受けた教官も一部ダブっていたことがわかり、ちょっと意気投合。さらに、なんと中学、高校も後輩だったことが判明。いつかそういうこともあるだろうと思っていたが、そこまで同じ道を辿った方がいるとは、ちょっと意外。類は友を呼ぶ?次は、私の先輩、お待ちしています。
5月5日(水)
昨日、本日と連続して臨時営業。毎年5月は、どういうわけか売り上げが悪いので期待して営業したのだが、結果は思ったほど出ず。今日なんて、お買い上げは1名、来客自体もまったく寂しいものだった。こどもの日とあらば、子供づれの方割り引きとか、背中に鯉のぼり挿してきたら割り引き、なんてので盛り上げようか?来年のことを考えねば。
5月4日(火)
ここひと月、相変わらずLPを聴きまくりだ。入荷の前に、音質、針飛びをすべてチェックしているのだ。今日聴いたあるレコードは、見た目最悪だが、音は全然悪くなかった。反対に、見た目はピカピカでも、製造過程での針飛びが多かったりもする。やはり、すべてに針を落としてナンボである。毎日ドシドシUS盤LP入っています。なんとか、次の英買い付け前(6月後半か?)までには、全部入れたいと思っているのだが。まだ300枚超あります!
5月3日(月)
ご覧になりましたか、昨夜のNHKアーカイヴス。‘KISS’の77年4月2日の武道館公演をとりあげた‘YOUNG
MUSIC SHOW’を、再放送していた。その77年のその時点では私は小学校入学前だし、KISSのファンでもないが、初めて見た動くKISSは、かなり面白かった。なんてったって、ジーン・シモンズのベロ使いのスゴさよ!彼は、それのために専属カメラを1台指定していたという逸話も披露されていた。近年のライヴ映像も流れたが、まだやっていた。たいしたものだ。そして、ある識者(?)が語るところによると、彼等の歌には政治色、メッセージ性は無く、どれも‘ロックンロールで踊り明かしたぜ。イエーイ、最高!’ってな曲ばかりだという。エンターテイメントを突き詰めた、ひとつのかたちが、KISSにはあるのだろう。レコードを買い集めようとはまったく思わないが、ちょっとライヴを見てみたい気もする。
5月2日(日)
昨日の帰り、ちょっとソウル系のバー(韓国バーではない)へ寄ってみた。席へついて隣を見ると、HOT
VINYLへ良く来てくれる、ソウル好きのSさんが女の子と座っていた。そういう場面で声をかけるのは、ヤボというのもの。お互い気がつかぬふりである。60'sロック・バーでもあれば、いつも知ってる顔がいそうで、楽しそうだ。HOT
VINYL喫茶部、だれかやってくれませんか?
5月1日(土)
夕刻に、大学時代の同級生で、サークル仲間だった女性が遊びに来てくれた。さすが私とサークル仲間、本人曰く、彼女は‘日本で3本の指に入るスキッフル・コレクター’とのことで、私がちょっときいただけで‘スゲ〜’と唸るくらいのものを持っている。最近はレコード買いからちょっと離れていたものの、‘やはりレコードが好きなんだ’と再確認したそうで、またいろいろ買いだそうか、と考えているとのこと。‘スウィッチが入っちゃった’とのことで、1時間以上にわたってしゃべりっぱなしだったのだが、レコードがすべてだった時期の‘勝ちまくっていた’話が興味深かった。なにやら、‘30年くらいコレクターやってないと手に入らないようなものが、半年くらいの間にドンドンやって来た’そうだ。あ〜、あやかりたい。その‘勝ちまくっていた’話は、またいずれかの機会に。
4月30日(金)
NTT電話帳から、タウン・ページの来年度掲載分の広告見本をもらった(3月19日参照)。想像以上のダサさ、ヤボったさである。何種類か送る、と言っていたのだが、来たのは1例のみ…。しかし、やはり熱意には揺り動かされた。そして、昨日も触れたように、広告掲載による効果もある(っぽい)ので、ちょっとスペースを増やすことにした。今回も、横浜市限定です。三浦、湘南方面への掲載は、またさ来年度の目標ということで。
4月29日(木)
ここ1週間、なぜか‘レコードを買い取って欲しい’という問い合わせの電話を、何本もいただいた。これも‘レコ屋の神’の仕業だろう。ある方は、‘今から行きます’と、わざわざ電車に乗って来てくださった。残念ながら(というかやっぱり)良いレコードは無く、ほとんどを無料で置いていってもらった。その中に、NHKがつくった『音の年鑑 '66』というのがあった。政局、社会、科学、スポーツを1面ずつ割いた2枚組みで、ドキュメンタリー音声をメインに、解説を入れるというものだ。政治腐敗、医療問題、交通事故等々、昔から今まで、日本は変わっちゃぁいない、ということを思い知らされた。さて、66年といえば、ビートルズ来日の年である。そこに注目して全篇を聞いてみたのだが、‘ビートルズ来日’とナレーションが入っただけで、まったく面白いことは無くガッカリ。でも、ちょっと若大将ネタはあったので、元気でました。
4月26日(月)
ときどき、お客様からご自身の名刺をいただくことがある。平均しても、月に1〜2枚くらいだ。しかし昨日はどうしたことか、4人のお客様からそれぞれ自発的に名刺をちょうだいした。きっと‘レコード屋の神’の思し召しだろう。こんな日もあるよな、と不思議がっていたら、夕刻に初めて来たお客様は、とても珍しい苗字の方。由来を教えてくださるに、‘神を司る仕事’に関係のあるご苗字とのこと。うーん。きっと昨日は、HOT
VINYLに神がご降臨されたに違いない。どうぞ業績が上昇しますように。(厄病神じゃないだろうな)
4月25日(日)
あるお客様が会計中に、お声をかけてくださった。‘スピーカーとアンプ貸しますよ’と。私は一瞬‘どういうことか’と考え、固まっていると、続けてくださるに、‘これだけのオリジナル盤が揃っているのに、もったいないですよ。いい音で聴かせればお客さんが驚いて、売り上げが変わってきますよ’と。その方はレコード以上にオーディオのマニアだそうで(イギリスの60年代の)、HOT
VINYLのあまりに貧弱なサウンドに助け舟を出してくれた、というわけだ。ありがたい話なことに、善意からのお申し出で、お金目当てではないとおっしゃる。まだちょっと不透明だが、もしかしたら迫力ある音を、店頭で皆様にお聴きいただける日も近いかもしれない。
4月24日(土)
ベチャクチャしゃべりながら、ガラの悪い10代の3人組みが入店。こういう輩どもは、自分をわきまえていないキツい香水の臭いをプンプンさせているので、サッサと帰って欲しい。‘悪いけど、レコード触んないで帰ってくれる?’と言おうかと思っていたところ(そんなこと言ったこと無いが)、彼等の会話が耳に入ってきた。壁に並べてあるPETER
& GORDONのレコード・ジャケのPETER ASHERを指差して、‘ねぇねぇ、コイツ、オースティン・パワーズみてーじゃん’と。ウワッハッハ、そのとおりじゃねーか!おもしれーぞ。ほどなく帰ってくれたので、ひと安心。
4月23日(金)
連休を前に(世の中はそうらしい)、私はかなり充実した気分だ。今月2回の海外遠征で、多くの首級(丸くて黒いもの)を得てきたからだ!毎日毎日、たっぷりと入荷します。今月だけで、新たに千数百枚を入手したわけだが、その中で私蔵することになるのは、わずか2枚。まずは、私が大学生の時代から敬愛するPETER SELLERSのデビュー作、『THE BEST OF SELLERS』('58 PMD 1069)。このレコード自体は珍しくもないのだが、そのレーベルに仰天!そしてもう1枚は…。恐ろしくてここには書けません。個人的に買ったレコードとしては、今までで2番目に高額なアイテム。店に飾ってあるので、ご興味ある方は、ご覧にいらしてください。
4月22日(木)
欧州から帰国、忙しい4月もひと段落。私の仕事は仕入れにあり、と思っているので、まずまずの成果に、ホッ、ととなりの金髪美女のムネを撫で下ろしている(←ダッチ?)。でも、仕事が多いのは相変わらず。たまった数百枚のLPを、皆様にご覧に入れる状態にする作業があるのだ。海外で売られているレコード棚なんて、日本人から見たらどれも最悪。盤のヒドいホコリを拭うくらいのことは、しなければならない。すべてのLPを入れるのに、おそらくは今夏いっぱいかかると思いますので、こまめにご来店くださいませ、皆様。とりあえず、欧州盤は5月5日までには、全部入れます。
4月12日(月)
今日はようやくひと段落、US買い付けにWANTSを下さった方々に結果の報告をした。たいていは‘スミマセン、次回以降の課題に’という返事に終わってしまうのは、マニアなお客様が多いHOT
VINYLならしょうがないか。しかしその中でも、確実に待望のブツを入手された方はいるもので、感謝されてしまう。とーんでもない!喜んでいただけることが、嬉しいのです。連休中にも、いらしてくださいね。欧州盤新入荷でお迎えいたします。
4月11日(日)
昨日の新入荷は、ありがたいことに大盛況。なんだか、久しぶりに混雑する店内でした。もちろん、皆さんの目当てはシングル。やはり、開店の11時から12時半くらいまでは、混みます。ゆっくりと試聴をしながらピックアップをしたい方は、2時くらいからいらっしゃればノンビリとできます。もちろん、あとから‘売れちゃったシングル・リスト’を見て、悔しい思いをするかもしれませんが。
4月10日(土)
えー、ただ今午前2時過ぎ。今までで一番早い日記の更新です。楽しいながらも、タイヘンな作業なのですよ、帰国してから日数の無い新入荷って。今日はたくさんお客様が来てくださいますように。店で夜を明かすことになるのでしょうか?
4月9日(金)
えー、ただ今午後8時半過ぎ。今までで一番遅い日記の更新です。なぜか。仕事が立て込んでいるからです!明日の新入荷に向けての。ここ数日、1日に20枚あまりのLPを聴き、レコードのラベルを作り、シングルを両面聴き、まさに音楽漬け。今日も何時までかかるやら。今回も、何名様か気合いが入っている方がいらっしゃるようなので、しっかり間に合わせます。ご期待ください!
4月8日(木)
私の眉がピクッ、と反応するときがある。‘KINKSのシングルの箱を見せてもらっていいですか?’と、きかれたときだ。BEATLESと並んで、ひと箱まるまる占領するくらい積極的にシングルを集めたのは、KINKSだけだ。今日も平静を装いながら、その方が箱の蓋をあけるのを注視していた。中を覗いた瞬間、その方が‘お〜っ!’という声とともにのけぞった。THE
JOHN SCHROEDER ORCHESTRAによる、RAY DAVIES作のインスト曲、「The Virgin
Soldiers March」だった。‘もう入手は無理だと思っていた。出張に来たかいがあった。’と、ムチャクチャ喜んで下さった。私もムチャクチャ嬉しかったですよ。
3月31日(水)
会社員時代、単身赴任の上司が週末たんびに出社してごそごそ仕事をしていたのを、私は不審に思ったものだ。上司曰く、‘社にいないと落ち着かない’と。ところが、私はなんだかんだ言って、店休日の火水は店にいて、ごそごそ仕事をしている。‘店にいないと落ち着かない’のである。楽しいですよ、HOT
VINYL。
次回更新は、来週木曜です。
3月29日(月)
昨日は夕刻から盛況、なんとか月間売り上げワーストは回避できた。(ワースト2記録は決定) アメリカ買い付けの資金には困らないのだが、問題はほどなく行く予定の欧州買い付けである。US盤新入荷でガンガン売らないと、ちょっとキビしくなるかも知れぬ。みなさん、期待しています。って、多分、皆さんはもっと、その買い付け成果に期待しているだろうなぁ。乞うご期待。
3月28日(日)
山とある‘\200均一シングル’箱を見ていたある方が、‘これマジで\200っすか?’を連発しながら、バシバシ積んでいってくださった。えーそうですとも、すべて\200でさぁ!それに、10枚以上で\150!喜んでいただけて、私も嬉しかったです。
3月27日(土)
スゴい人ごみである。店の周囲は。そんな中でも、‘あなたの幸せを祈らせてください’だの‘鶴をおってください’だのは、しっかりいるんだからたいしたものだ。しかしそれにしても、近頃は‘立っている人’が多い(いえいえ、普通に立っているだけです)。サラ金のティッシュ配り、コンタクト・レンズのチラシ配り、美容院・カラオケの勧誘等々。カラオケの連中なんてワイヤレス・マイクで連携していて、‘ハイ、今そっちに3人組み行きまーす’なんて連絡している。この客のいない店内を見ていると、集客の工夫をどうしよべ、と考えずにいられない。
3月26日(金)
来月からのてんこ盛り新入荷を告知したからだろうか、3月はムチャクチャ売り上げが悪い。開業以来の、‘月間売り上げワースト’を更新しそうな勢い(逆向き)である。‘買い付け前の売り上げが悪い→買付資金が足りない→ロクな買い付けが出来ない’という図式にハマりそうだ。ここ数日天気がさえないこともあり、けっこう皆様に割り引き価格で販売しているのに…。お時間があれば、ぜひいらしてください。時間があるので、WANTSリストをかなりパワー・アップできたのだけれどね。
3月25日(木)
ここ数日、テレビをつければ‘長さん’である。私なぞは、やはり‘ビートルズの前座’ということでドリフは見逃せない。様々な追悼番組をやっているが、日本テレビではその正式にソフト化されていないドリフのステージを、垣間見ることが出来た。1分半の「のっぽのサリー」のほんの一部だが、あのステージの派手な‘THE
BEATLES’という背景には、やはりちょっとドキッとさせられる。‘コンプリートTHE
BEATLES IN JAPAN 66/6/30&7/1〜羽田から武道館まで〜(前座含む)’を出すなら今だと思うが。日本テレビに期待。
3月22日(月)
針飛びには、おおまかに2種類ある。キズによるものと、盤の歪みによるものだ。前者は努力しだいで治る場合もあるが、後者はまずダメだ。ガラス板に挟んで直射日光にあてておく、という方法を実践した人の話を聞いたことがあるが、板の間から取り出して冷める過程で、また歪んでしまったという。挟んだまま冷やさないとダメらしい。さて、今日取り出したるは、4年ほど前に購入した、あるLP。これもやはり盤のゆがみでA@B@で飛ぶため、しまっておいたものだ。しかし、今日試聴したところ、まったく問題なく聴けた。久しくキツキツの棚に挟まっていたからか、念力が通じたのか。いずれにしてもヨカッタ、ヨカッタ。
3月21日(日)
ひっそりとつくられた、‘加山雄三コーナー’をご覧になったでしょうか?(2月20日参照) 時代順にきれいに並べて、仕切りもカッコイイのを作った。今日、あるお客様から、‘いや〜、これだけ状態の良いのがこの価格だったら、好きな人は喜ぶでしょうねぇ’とのお言葉をいただいた。‘好きな人’、お待ちしています。
3月20日(土)
ドイツの友人から、オリヴィア・ニュートン・ジョンの日本盤LP WANTSリストをもらった。彼の‘今持っているリスト’を送ってもらったのだが、まぁ驚くべき緻密さで揃っている。それもすべて帯付き。彼のコレクションの本道はSHADOWSで、訪問した折にそのコレクションを見せてもらったのだが、とても日本で普通に見ることの出来ないようなものまで揃っていた。すべて、ヨーロッパで仕入れたものだという。まったく感心させられる。ひるがえって考えてみると、我々日本人の持っている各種外国製のレコードも、ハッキリ言って、現地の人に驚かれるようなものを多く含んでいるのである。お互い様ってことだね。
3月19日(金)
またイエロー・ページ・ネタで恐縮だが、来年度版の営業電話をもらった。11月に発行分の勧誘だ。何種類も、‘広告の提案例’を送ってくれるという。つまり、大きな広告を載せろ、ということだ。しかし、これはかなり営業にリキ入っていると思う。そこまでやってくれるのなら、こっちも一丁…、と重い腰も上がるものだ。広告といえば、‘ストレンジ・デイズ’誌最新号に、久々にHOT
VINYLの広告の載せた。S田さんにお褒めの言葉をいただいた力作だ。スキャナーを手に入れたからこその作品だ。感想をおきかせ願いたい。さて、12日の日記に戻って、今一度読んでいただきたい。美女の写真をアップしました。
3月18日(木)
今日の午後、驚愕の事態に遭遇した。昼食は松屋でカレー。依然‘チキン・カレー’をやってくれているのは嬉しい(1月4日参照)。しかし、とんでもなくミステリアスなメニューに変わっていた。‘チキン・カレー (豚肉入り)’となっていたのだ!みなさん、この世は我々の知らぬ間に、豚肉入りチキン・カレーが大手を振るようになっていたのだ。じきに‘牛めし (豚肉入り)’も出てくるやもしれぬ。鳥インフルエンザの動向、そして松屋のカレーの右往左往ぶりを見守ってゆきたい。
3月15日(月)
今日いらした方は、女性ボーカルに的を絞っていたよう。マリア・マルダー、シャーリー・バッシー、シラ・ブラック、メリッサ・マンチェスター等々いろいろ試聴。そして数枚を購入したが、その中になぜかディープ・パープルの1stが。‘また売れ残りが多いぞ’とS田さんに言われたレココレ最新号の特集がディープ・パープルだったのだが、ホリーズの回といい、特集が店頭での販売に結びついているのは事実。「Hush
!」シングルは、売れなくても全然かまわないが。
3月14日(日)
どうも2月29日以降、ちょっと‘勘違い’系の、ダボダボ・ファッションにヒゲ&帽子とかのお客様が多い。今週も、‘ゴアトラありますか?’ときかれたし。もちろん、ゴアトラなぞという言葉は、知りませんでした。勘違い系の若いお客様達は、K田くん(いろいろ聴いたが結局60'sのシングルにたどり着いたというDJ氏)に言わせると、‘あぁいう若いのは、レコードの扱い方を知らない’とのことで、彼は箱からニョキニョキ飛び出たレコードを押し戻してくれた。何も買わずに帰ってゆくのはまったく構わないのだが、臭いのは勘弁してもらいたい。体に匂いをつけるのは、もっと大人になってからやりたまへ!
3月13日(土)
昼過ぎにいらしたのは、ジェフ・ベック好きのT枝さん。シングルのレーベルの表記、字体までチェックの対象とするコレクターさんだ。今日はお持ちのジェフ・ベック関係のシングルをすべて持参し、HOT VINYLに在庫のシングルと1枚1枚照らし合わせるという作業をなさっていた。そこで、T枝さんも知らなかったすごい発見があった!ベック先生の最大のシングル・ヒット「Hi Ho Silver Lining」のカップリング曲、「Beck's Bolero」のレーベルだ。詳しくは写真をご覧いただきたい。ヤードバーズ時代の曲をジェフ・ベック名義で発表したところジミー・ペイジから横槍を入れられ、クレジットを変更したという経緯があるらしいが。それにしても、これは英‘RECORD COLLECTOR’誌のプライス・ガイドにも載っていない事項である。でも、普通にあるバリエーションだったりして。T枝さん曰く、‘ジェフ・ベックのギターのファンはいるが、レコードのマニアはいない’とのことなので、誰も気にしないトリビアなのか?いやいや、上記の写真を注視して楽しんでしまったあなたを始め我々マニアには、とにかくレコード絡みの‘発見’はいつでも面白いものですよ!(詳細をご存知の方のご連絡をお待ちしております)
3月12日(金)
レジの中にここしばらくの間、2千円札が1枚入ったままになっている。先週あるお客様からいただいたものだ。こちらからオツリとして渡したりすると、‘HOT VINYLで2千円札もらっちゃってさー’とか噂されムッチャ恥ずかしいので、ためらわれる。日銀の金庫には、大量の2千円札が保管されているそうだが、どうも国も普及に熱心でないように見える。俺が普及の責任者だったら、公務員の給料は全部2千円札の現金払いにするね。ムダだムダだと言われながらも、沖縄でのサミット開催と抱き合わせで強引に導入を推し進めた2代前の内閣のトップは、今どこで何をおもふ?娘はなにも考えていないようだが。
3月11日(木)
昨日、ヒマをもてあましていた私は、そごう内の新都市ホールで催された、小沢昭一氏の講演会に足を運んだ。広告を出したタウンページ主催で、会場は真っ黄っ黄。氏の講演内容は、来場者の年齢に合わせて、ボケと健康の話に終始。エロ・ネタをおりまぜつつ、笑いをとりながら80分間しゃべり倒していた。私にとってはあんまり面白いものでもなかったが、最後の最後に見せ場があった。ハーモニカを取り出し、‘愛染かつら’のテーマとやらを演奏しだしたのだ。激ウマじゃねーか!!もうジョン・セバスチャンも真っ青である(←聴いたことないけど)。あのおじいちゃん、たいしたものだ。
3月8日(月)
ある方が1枚のLPを持って、‘試聴させてください’と来た。喜んで、ご希望のトラックをかけてみた。Y田氏のコメント‘ハモンドGROOVE
FOR DJs、ハレンチ・ラウンジ・サンド(夜の音楽)’等々のコメントが気になったとのことだった。さすがコメントの帝王Y田氏である。しかし、思っていた内容ではなかったらしく、結局購入には至らなかった。最後の行のコメント、‘この1枚で彼女とキメてみてはいかがでしょうか’というのも興味を持たれたキッカケだったとしたら、申し訳ありませんでした。
3月7日(日)
今日、開店以来おそらく初めて、‘THE SHADOWS’の7インチを指名されるお客様がいらっしゃった。ズラッ、とはいかなかったが、そこそこ多く(15枚くらい)の7インチを紹介できた。彼らのLPはまずまず人気あるのだが、7インチが売れるのはまれだ。マージー・ビート勢やSHADOWSのような、むっちゃブリティッシュなシングルを買っていただけることこそ、我が喜びとおぼへけれ。
3月6日(土)
メロトロン好き、というお客様がいらっしゃった。以前つくっていた‘メロトロン使用アルバム在庫リスト’のことを覚えていてくださっていて、削除されたことを残念がってくださった。DMについてもそうだが、当HPの企画ものにも、顕著な反応はあまりない。しかし、やはり注目してくださっている方はいるのだ。そうとあらば、ある企画にスポットライトをあてねばなるまい。それは、‘顔の長いミュージシャン’特集である(2月21日の日記参照)。実現した暁には、ライチャス・ブラザーズやPINK
FLOYDが飛ぶように売れるようになるだろう。その次は、‘THIS WEEK'S TOM’の復活だな。実現した暁には、トム・ジョーンズが飛ぶように売れるようになるだろう。
3月5日(金)
今日も営業クンが来た。置き薬だ。以前に‘使わなくてもいいから’と言うので置いてやったら不満そうに回収していったので、もう置いてやる気はない。で、今日の営業クン。昨日と同じく、私は‘まったく要りません’と断言したら、あっさり帰っていった。おいおい、いいのか、営業がそれで。
3月4日(木)
電話をとると、丁寧な口調の女性からだった。‘○○○○と申しますが、デトロイトのテクノ○○○○(以下意味不明語続く)にご興味はございますか?’という。私は、‘まったく興味ありません’と言い切った。勧誘に対して、曖昧な語句は禁物なので、いつもきっぱり言うことにしている。ちょっと相手はひるんだが、丁寧に切ってくれた。何見て電話しているのだか知らないが、もうちょっと下調べしてからにしてほしいなぁ。
3月1日(月)
今日最初に売れたのは、WHOの「Eminence Front」のプロモ・オンリーの12''シングル。EDIT
VERSIONを収録しているので聴いてみたかったのだが、シールドのため‘誰かやさしいWHOコレクターに買われろよ’と思い、涙を呑んで店に出しておいたものだ。さて、その12''を購入された方曰く、‘けっこうクラブで使われてるんスよ’。ガーン!!20数年シールドだったのにバリッと開けられ、ガンガン使われるのだろう。でもレコードだもの、針を落とされてなんぼ。明るく笑顔で見送った。でも、う〜ん…。
2月29日(日)
ドアが開くとともに、‘スミマセ〜ン’という女の子の声。見ると、かなりバ○っぽい18くらいの女の子がこっちを覗いている。続けて、‘どこにサイケデリックありますか?’という、とてもサイケな質問をぶつけてきた。私は返答に窮したが、ひと呼吸おいて、‘サイケデリックな音楽のレコードならありますよ’と答えた。すると、‘ハ〜イ、アリハトゥゴハイマヒタ〜’と走って消えた。---
私はバッド・トリップをしていたのだろうか?店でこれだけサイケな経験をしたのは初めてだった。
2月28日(土)
近頃の円相場をどう受け止めたらよいのだろうか?対ドルではそこそこお手頃感が出ていて、次回の買い付けが楽しみだ。反対に、ポンド、ユーロへは過去最低のレヴェルになっている。つまり、ドルのひとり負けのようだ。つられて、円も落ちているのだ。なにか、ドラスティックなことが日本に起きない限り、対欧州通貨への円の逆襲はないのだろう。立ち上がれ、レコード・コレクター諸氏よ!!いまこそ、ヴァイナル・パワーだ!ヤーヤーヤー!
2月27日(金)
‘タダレコ箱’を設置して1週間ほど経つ。文字通り、‘欲しい方には無料で差し上げます’という箱だ。もちろん、キズが多かったり、2枚組みで1枚無かったりという、それなりのものだ。しかし、ほとんどの方がしゃがんで見ているので、それなりに存在意義はあるようだ。もう何枚も持っていっていただいているが、あまりいらっしゃったことの無い方には、‘何か買ってくださった方に差し上げています’と言うことにしている。そうすると1枚(\800とか)見つけて買ってくれたりするので、よかったと思っている。今日もその箱に、3枚をプラスした。
2月26日(木)
今日は平日にもかかわらず、熱心なお客様のご来店が相次いだ。それも個人狙いだ。ROD
STEWART、STEVE MARRIOT、BRIAN JONES + JOHN ENTWISTLEのファンの方だ。そのうち、STEVEファン、BRIAN+JOHNファンは、2人組みの女性。ふたりの美女は、あろうことかシングルを探すという、けっこうコアな域に達していらっしゃった。いろいろ高額アイテムにエキサイトしながら、‘あ〜アブナイ、アブナイ、冷静にならなきゃ。’と、こみ上げてくる購買への欲求を、必死で抑えている様子。BILLY
NICHOLLSのIMMEDIATEのシングルのレーベルの‘PRODUCED: STEVE MARRIOT’という文字を見て、‘スティーブの文字ひと文字いくらだろう’と指を折る様子は、よーくお気持ち分かります。結局、最後まで迷ったそのBILLY
NICHOLSやSKIP BIFFERTYは、‘また次回に’ということで、お名残惜しそうにお帰りになった。またのご来店をお待ちしています!(‘日記に出たりして’、とのお言葉どおり、ご期待にお応えさせていただきました!)
2月23日(月)
今日、旧日進前を通りかかったら、吉牛の店員が外に出て声を張り上げていた。‘新発売 豚丼をお試しくださ〜い。県内では当店だけの限定発売で〜す。’と必死にシャウトしまくっていた。彼はきっと正社員で、売り上げのことで本部からかなり厳しくチェックが入っているのだろう。悲壮感があった。私を見なさい!悲壮感はありませんぜ。
2月22日(日)
遅ればせながら、今週初めて‘地下にもぐった東横線’に乗った。改札口(というより入り口だな、改札口への)すら分からず右往左往したが、‘地下5階’というほど深さは感じなかった。今までの東横線の改札は、人ごみをかき分けて進まないと到達できない場所にあったので、あまり混まずに列車に乗れるというのは良い。しかし、私にとっては、成田空港へ向かう横須賀線ホームが遠くなったのはコマリモノ。今までの東横線ホームだと、階段を下りるとすぐに横須賀線ホームだったのが、今度は移動が大変そう。まぁ、一長一短だな。しかし、車窓が真っ暗というのは、寂しいですよ。思ひ出の反町駅(建造物として)は無くなるし。ちなみに、地上への出口がHOT
VINYLへ近付いたので、HOT VINYLへは来やすくなったのでは?
2月21日(土)
よく仲間内で出る話題に、‘顔の長いミュージシャンは?’というのがある。10年以上前に、テレビのある深夜番組で、デーモン小暮が‘顔の長い人ランキング’というのをやっていたのを良く覚えているが、そこではTOP10にTODD
RUNDGRENとPETE TOWNSHENDが入っていた。TODDなんて栄えあるbPだった。さて、‘顔の長いミュージシャン’である。最近名前が挙がったのが、BILL
MEDLEY (of RIGHTEOUS BROTHERS)、HANK MARVIN (of SHADOWS)、ROGER WATERS
(of PINK FLOYD)といった面々。顔が長いということだけで名が残るなら、たいしたものだ。他にどんな顔長系ミュージシャンがいるのだろうか?思い当たった方は、ぜひご連絡をいただきたい。そういえば、なぜか女性の顔長系は、思い浮かばないなぁ。
2月20日(金)
今日は、めでたく30才になったY田さんの出勤日。たまたま店にあった加山雄三のレコードで盛り上がった。今聴くと、そのマテリアルの9割以上は演歌だが、じつは少しだけヤバいのもある。彼も時代には逆らえず、サイケ、フリーク・ビート系でやたらとカッコイイのがある。加山雄三コーナーを作ることを決めた。そのうち西伊豆の加山雄三ミュージアムに、‘田能久すきやき丼’を食べに行くことを約束した。
2月19日(木)
今日は平日には珍しく、いらっしゃるお客様が多い(と言っても5人くらい)。スーツ姿の方が多いのが平日の特徴だ。もちろんゆっくり品定めをする方は少なく、1〜2枚をササッと買っていかれる。私もサラリーマン時代には、スーツ姿でレコ屋や古本屋、リサイクル・ショップを回る男だったので(仕事そっちのけ)、ちょっとした時間のささやかな楽しみを提供できていることに、この仕事をしていて良かったと感じさせられる。‘平日スーツ姿の方限定セール’なんてやったりして。
2月16日(月)
今は80'sのアイドル歌謡曲に凝っている、美容師のY山さんがご来店(イチ押しは国生さゆり)。正しくは、Y山夫妻でのご来店。先週入籍したそうだ。オメデトウ!彼は以前はフレンチに凝りに凝っていたので、ちょうど店内に居合わせたガールズ好きの女の子(先月、振袖姿で来てくれた方。1月12日参照。)といろいろ話をしてもらった。そこで彼は‘あー、いざとなると名前が出てこない’と、ちょっともどかしそうにしていた。そうなのだ。私も同じ思いをしたことがある。アメリカのあるレコード店の倉庫で、ものすごい(あれほどの量を一度に見ることは、これから先無いであろう)数のシングルを前にして、どこから何を見てよいか逡巡してしまったことがある。そのためにもリストが必要なのだ。しかしY山さんは、結局おもしろおかしく(本題から外れたことが多かったが)、話をきかせてくれた。そして、‘イモ欽トリオ’の「ハイ・スクール・ララバイ」を\200で買って帰った。お金を渡しながら彼曰く、‘え○せ○らで、\2200で売ってた’というレコードらしい。細野晴臣の作曲編曲で、テクノ・ポップのヤバい曲なんだそうな。何が高くなるか、想像つかないネェ。
2月15日(日)
ある店の引越しセールに行ってきた。厚さ25pほどのLP箱に詰め放題\1000というものだ。込み合う中必死に探したが、箱いっぱいには程遠い枚数で切り上げた。その中に一枚、66年に英PYEからリリースされたあるアルバムのオリジナル日本盤があった。‘カーッ、帯があればなぁ’と思いつつも、とりあえず抜いてきた。店に来て戦利品を整理してみると、なんとジャケの中に帯が折りたたまれて入っているではないか!棚からぼた餅ならぬ、ジャケから帯である。中古CDだとときどきトレイの裏に帯が挟まったりしていることがあるが、LPでは初めてだ。らっきー♪。さて、次回英買い付けの際にでも、英人に売りつけてくるか。
2月14日(土)
10年以上も昔になろうか、新宿の某ピンク系レコ屋Vで買い物をしたときのこと。持ち合わせていた某組合系のレコ・バッグに入れるつもりで‘バッグは要りません’と言ったところ、‘その袋に入れられるのイヤなんだよね’の言葉とともに、買ったレコードを強引にそのピンク系バッグに入れて渡されたことがある。その人の顔はまだバッチリ覚えている。ものすごい自社製品(?)への自信に溢れた言動だと思う。私なんて、すでに他店のバッグをお持ちの方に、さらにバッグを与えてしまうのは迷惑だと思うので、いつもわざわざ‘もうひとつバッグをご必要ですか?’と尋ねる。そうすると、たいていの方は‘要りません’と答えてくださる。経費節減、ゴミ減量でまさに一石二鳥だ。ちなみに、私がそのピンク系レコ・バッグを受け取った際には、廊下にそのバッグを投げ捨ててきた。
2月13日(金)
一部で探している人がいる、菊池桃子主演映画‘パテオ’のサントラ盤。90年代の作品で、現在では入手困難。なんとニッキー・ホプキンスが音楽を担当した。私も聴いてみたくてちょっと探しているのだが、過日、ダイエーの‘中古ビデオ市’で‘パテオ’を\300で売っていた。画像付きのソフトは気持ち悪いので買わなかった。後悔することにならなければいいが。
2月11日(水)
今日は、DMをお送りした方にのみ、BIGな割り引きセールだった。そこで嬉しいお話を数人のお客様から伺った。‘いつもDM楽しみにしています’‘今回のDMはうまかった。すごく来たくなった。’‘11日が待ち遠しかった’等々、お褒めのお言葉をいただいた。よくこの日記でも話題にしているが、DMを出すことですぐに結果が見えるわけではないので、いつも自信をもてないでいたのだが、それらのお言葉は‘目に見えた結果’であった。コレを機に、もっといろいろ魅力的なDMづくりを考えてゆかねばなるまい。(この日記もね!)
2月9日(月)
使用しているカード会社からDMをもらった。自動車JAGUARの宣伝だった。‘ライフスタイルアンケート’と銘打って、いろいろ質問をよこした。そこの‘あなた様の、ご職業を教えてください。’の欄で、私は迷わず‘6.自営業’だなぁ、と思いながら他の選択肢を見ると、‘5.会社経営者’‘9.歯科医’‘10.医師’‘11.スペシャリスト(弁護士、会計士など)’というのを発見。あきらかに高額所得者を狙ったDMなので、私に送ったのは的外れだ(まぁカードを年間200万も使えば送ってくるよなぁ)。5を選んでもウソでは無いが、‘会社経営者’と言う言葉から想像する収入とは違いすぎる。11はどうか。‘(弁護士、会計士など)’の文言が無ければ、選んでやるところだった。いずれにしろ私には縁の無い車なので、この返事も出すわけない。
2月8日(日)
珍しく、私の好みのレコードをお探しの方がいらっしゃった。マージービートのシングルだ。GERRY
& THE PACEMAKERS、BILLY J. KRAMER & THE DAKOTAS、THE FOURMOSTはもちろん、TOMMY
QUICKLYやCILLA BLACKの話をお客様とできるなんて、最高に楽しかった。おまけに、JOE
BROWNのシングルもご購入くださった。CILLAやJOEのシングルの在庫量、質は間違いなく日本一なので(世界一の可能性もあると考えるが…)、‘5年に1度’のことかもしれないが、これからも気を抜かずにしっかり揃えてゆくぞ。
2月7日(土)
‘なかなか買わせてくれない’。あるお客様は、状態の良いものが出づらいレコードのことを、そう話してくれた。つまり、裏返せば、買う意気込みはいつも万端で、‘状態が良けりゃ買う’ということだ。そこには価格の問題は介在しない。状態がただひとつの条件なのだ。恐れ入りました。
2月6日(金)
郵便局で切手をシートで購入したら透明な袋をくれる。しかし、今日、金券屋で2シート購入したら、三井住友銀行の紙袋をくれた。最初いったい何のことか分からなかったが、入れてみてビックリ、ピッタシ切手シートが収まるではないか!この紙袋は、CD機(Compact
Discじゃないよ)のところに束で置いてあるやつだ。じつに頭がいい。ただで封筒をもらえるなら、もらったほうがいい。無いかなぁ、レコードにピッタリのカバーとか手提げとか。
2月5日(木)
いつも数百枚のDMを出しているのだが、毎回数枚が‘転居先不明’あるいは‘転送期間が過ぎました’、とのことで返って来る。送られてくる側にしてみれば、いちいち店に‘転居しました’なんて連絡はするわけはないので、仕方が無い。しかし、今日その‘転居しました’ハガキをいただいたのだ!これは本当にありがたい。きっと、‘DMありがとうございます’と思っていただけているのだろう(そう書いてあったし)。DMの送りがいがあるものだ。
2月2日(月)
今日は昼頃から雨がバリバリと降ってきた。お客様もさっぱり。こんな日は、さっさと帰っちゃいたい。しかし、万一閉店間際に‘間に合ってよかった〜’なんて方がいらしたら、なんて思うと、ゼッタイに切り上げて帰れない。現在、閉店30分前。今からいらっしゃった方には、割り引きで報いて差し上げよう。
1月29日(木)
今日の昼頃、ある中古レコード店の方から電話をもらった。たわいない話をしてほどなく電話を切ったが、相手はベテラン、なんだか緊張した。でも、他店にも存在を認めてもらえたということなので、とても嬉しかった。今度その店に行ってみよう。
1月26日(月)
今最も注目を浴びている業種、それは牛丼チェーン店。最近は‘牛丼’の看板を下ろす店もあって、彼等のあたふたとした対応振りには、否が応でも注目してしまう。その中でも極めつけは、毎度松屋の‘豚めし’だろう。それも‘今だけのお試し価格’で\280。受けが悪ければ値を下げるのか、いずれやってくるかも知れぬ豚肉高騰を見越した最初だけの安値なのか、実に曖昧だ。SUKIYAのメニューを見ても、牛丼は、スミに小さく出ているだけ。各社ともメイン足るべき牛丼を、すっかり売る気を無くしている。牛丼屋が牛丼を売らないというのは、米屋がレコードを売るようなもので、なんとも不思議な事態である。HOT
VINYLは、‘中古輸入レコード販売店’の看板を下ろすことはありません。将来、米を売ることはあるかもしれないけど。
1月25日(日)
惨憺たる売り上げの今週だったが、私はウキウキ・ウェイク・ミー・アップ♪な気分だ。新入荷のLPの山から、1枚ずつ聴いて、様々な文献でその作品について調べ、いろいろコメントを書き添え、棚に並べる作業が楽しくて仕方ないのだ。そして、お客様に‘かーっ、今日来て良かったぁー!’などと言ってもらえて、これ以上のことは無い。そんなLPが、300余枚あるのだ。なんとか2月中には、全部入れたいものだ。
1月24日(土)
ゴクロウサマ、今日も‘フライヤ置かして下さい’、という方々が来た。その中の一人は、‘フリー・ペーパー置かして下さい’と。フリー・ペーパーとは珍しいので、少々話を伺ってみることにしたら、‘お米’のフリー・ペーパーだという。パラパラ中を見ると、田畑の写真とともに農業従事者の写真が出ている。その中に、私の好きな作家石川英輔氏の記事があったので、興味を惹かれた。彼はもともとSF作家なのだが、今ではすっかり江戸時代の研究家として名を馳せている。農業、自然食なんていうと、ちょっと怪しい思想団体のメディア戦略の一環か、と疑ってかかってしまったが、どうやらそんなことはなく、素直に米を食べよう、水田を守ろうということがコンセプトのようだ。おにぎり屋、ハンモック屋なんてのの広告が出ている。今日そのフリー・ペーパーをわざわざもって来てくれたのは、なんと編集長氏自ら(曰く‘1日3食こめ食べてます’)。そのフリー・ペーパー‘88’(ハチハチ、と読むそうな。米は‘八十八’の手間がかかる、ということからか。)は、今号が創刊号。いいこといっぱい書いてあります。ご希望の方に差し上げますので、どうぞHOT
VINYLまで。
私が挑戦して惨敗したセンター試験の国語の平均点が発表された。112点。ワッハッハ、受験生諸君、私に4点及ばなかったな。(←116点でエバるな)
1月23日(金)
今日はきわめてまじめな話を。毎日いろいろDM、チラシの類がいっぱい投函される。そのチラシの中の1枚(商品名が‘歓喜蟲’‘姫ごろし’‘人妻としっぽり温泉旅行’とか。とてもカラフル。)を見ていて感心したことがある。そのやうなグッズが、飲み屋でうけているという。酒の勢いで男性客が買って行くことが多いと。新しい販路を見つけ出したのである。確かに、自ら買いに行くには勇気がいるし、酒の勢いでなら買う人もいそうである。なかなか見事な手である。HOT
VINYLも新橋に出張して、ROCK好きな酔っ払いに売れたらいいなぁ。DEEP PURPLEとか。でも、店名がちょっと怪しいからって、HOT
VINYLに‘姫ごろし’のカタログ送ってもダメよん。(売値に比して仕入れ値がすごく安いので、その点は魅力であるが。)
1月22日(木)
相変わらず裏社会からの勧誘電話は多いが、先日あった電話は口調が丁寧だったので、ちょっと話をきいてみた。はたして、市営地下鉄駅構内の電光広告の勧誘だった。なにやら、JOINUS側出口(つまりHOT
VINYLに近い側)の改札を出たところに設置される予定のものだという。‘多くの人にアピール’云々言うので、‘この店はマニアックな店なので、多くの人にアピールしても効果については疑問だ’と私は言った。そうしたら先方、‘まにあっく?’とポカンとしてしまった。マニアックという言葉は、やはり我々マニアな人々の間でのみ有効な言葉なのだろうか?
1月19日(月)
今日の紙面に出ていた、センター試験の国語の問題に取り上げられていたエッセイに興味を惹かれた。かなりかいつまんで言えば、音楽なんてものは聴き手の想像力しだいで勝手なイメージを持たれる、といったものだ。バッハ、モーツァルト等のクラシックの大御所作曲家のイメージは、大半が19世紀に作られたものだとも指摘している。私なぞ、60'sのロックは、必ずや将来には研究の対象になると確信している身だからして、いろいろと考えさせられた。‘作者の人格や作曲の状況は、実証的なドキュメントによってではなく、鑑賞者の想像力によって補われることにならざるを得ない’とし、近頃では‘映像によって演奏家の顔という現実のコンテクストが与えられることによって、想像力によって別のコンテクストが付加されることが妨げられた’という。私達の日々の研究材料たるROCK、POPは‘映像’を含めた、‘実証的なドキュメント’が揃っている時代のものなので、将来の研究者の付け入る隙は多くないかもしれない。しかし、昨今になってようやく知られるようになることも多いので、やはり我々マニアの存在は、将来への貴重な糧となるのであろう。ちなみに、その国語、今日あまりにもヒマなため挑戦してみたら、200点満点中116点。最低ランクの大学にも入れましぇーん。
1月18日(日)
昨日ご来店くださった9名のお客様、ありがとうございました。結局たいしたことなかったものの、降る々々と喧伝されている中のご来店、本当に感謝いたします。皆々様には少々ですが、割り引きで報いさせていただきました。今後も天候にかかわらず、HOT
VINYLにいらしてください。
1月17日(土)
今でこそただの曇天だが、ちょっと前までけっこう雪が降っていた。夕刻に向けて雪は積もるかも、という。こんな日に街へ出るのは賢明ではない。ゆっくりコタツでみかんを食べるのが良いだろう。そんなわけで、今日はたまった事務仕事の日。来月に向けてドシドシ入荷予定の新入荷LPを聴きながら、いろいろやります。それにしても不思議だなぁ、先月新入荷のUK盤の箱、売れても売れてもスカスカにならないなぁ。
1月16日(金)
シングルが増えすぎて、ちょっと置き場に困ってきた。そのため、新たに‘US
GIRLS’、‘SOUL’箱を作った。さらに、UK GIRLSも大拡充、今までお見せしていなかったレコードも、BIGにご紹介中。今度の土日は、お近くのHOT
VINYLへ!
1月15日(木)
今月いっぱいで東横線の横浜⇔桜木町間が廃止される。年に何回も利用しないのだが、ちょっと残念だ。私ごときで‘残念’なんて言ってるのだから、マニアな方は、最後の花電車(?)なんて、涙チョチョ切らすに違いない。実際、今月になって、東白楽からこっち側の線路沿いに、カメラ、ビデオを構えた方を良く見かける。私もちょっと写真を撮っておきたいなぁ、と思ってしまう。だって、小中高校いずれも神奈川区にあった私のこと(住んだのは27になってからが初めてだったが)、東横線の線路はあって当然。汚い反町駅だって、小学校時代の遠足で利用した最寄り駅だったので、ちょっと思い出深い。反町の商店街なんて、今以上にさびれちゃうのかなぁ。
1月12日(月)
今年もやってきた‘成人式の日’。‘荒れた成人式’がテレビで報道されるのは毎年恒例だが、今年もっともメジャーな映像は、恥ずかしながら、我が生誕の地、伊東市だ。どこにもヤンチャな若人はいるものである。みんな初島に流刑がいいだろう(熱海市だけど)。そんな本日午後、横浜アリーナで成人式典を済ませた若人3名が入店。ひとりは女の子。このムサい店内に、振袖姿の女性は初めてなので、ちょっと見とれてしまった。勢いでつい、20%OFFにしてしまった。店を離れる際、廊下で‘いやー、嬉しかったなぁ’と話し合っているのがきこえた。彼等もきっと、成人式の日にHOT
VINYLでレコードを買った、ということはずっと覚えていてくれるだろう。どうですか、皆様も次の成人式の日は、HOT
VINYLへ来てみませんか?10万20才とか。
1月11日(日)
昨夜、恥ずかしながらDJをした。いつも急いでレコードを選んで持ってゆくのだが、今回は我ながら、1曲カッコイイ選曲をした。DEEP
PURPLEの「Hush !」。いはゆるダンサブルな曲ではないのだが、モチモチしたキーボードに引っ張られたサイケ・チューンだ。薄暗いBARの店内に、サイコデリックな照明が瞬いたように感じられた。軽く酔いが入った状態で(英語で言うと‘TIPSY’やね)、フワフワ気持ち良かった。願わくば、自分じゃなく、誰か他のDJに回してもらいたい曲だ。Y田さんは踊りづらそうだったけどね。
1月10日(土)
昨日閉店間際の午後8時過ぎ、若人2人恐る恐るドアを開け、‘遠くから来たのでいいですか?’と言う。喜んで‘どうぞどうぞ’と迎え入れた。‘あれ、店の感じ変わりましたか?レジの位置が…’云々言う。続けて‘SONICSのLPありますか?’などと恐ろしいことを言うので、‘予算は?’と尋ねると、およそ不可能な4桁の金額を言う。どうやら目指していた店を間違えたらしい。今度はSONICSのシングルを買いに来てくださいね。
1月9日(金)
今日もモリモリと、HPに写真をアップした。あちこちに飛び飛びで写真リンクを貼ったので、探してみてください。と、B能氏登場。LPのジャケ写を取り込むのにはスキャナーは小さくてムリなので、デジカメで、という話をした。正確に四角に撮るのは難しいので、三脚が必要だ、とアドヴァイスをいただいた。当分は7インチのみでやってゆくつもりなので、このスキャナーだけでOKだ。
1月8日(木)
国内では珍しく、昨日までちょっと遠出をしていた。長い板を両足にはめて、白い地面の上を滑るという遊びをしてきた。まぁしかしなんですね、あぁゆうところでのBGMというのは、まったく耳障りですね。3日にわたって、音楽らしい音楽というものをまったく耳にしなかったので、もう今日は音楽に渇望していた。開店してから昼過ぎまで、ずーっとシングルをかけまくっていましたよ、私は。出勤してストレス解消できるとは、なかなか幸せです。
1月4日(日)
今日、昨夏以来心を痛めていた事態が好転したことを発見した。カレーである。それも‘松屋’の。\290で食えるカレーは、ランチにもってこいだったのだが、‘客単価上げ作戦’真っ最中の松屋は、チキン・カレーを廃止しビーフ・カレーにすることによって昨夏に\390に値上げしたのだ。それ以来一度も食べていなかったのだが、いきなり\290に戻ったのだ。それはもちろん、BSEのためアメリカから牛肉が禁輸されていることに反応したことだ。だって、チキン・カレーに戻っていたのだから。以前の金券屋じゃないが、商売には機敏さが肝要だ。さて、いつまでチキン・カレーのままでいてくれるのだろうか。
1月3日(土)
昨日はそこそこ忙しかったが、今日はどうだろうか。HOT VINYLは静謐の中にある。街も普段の週末とは違って、人通りは少ないようだ。こんな日にやることは決まっている。スキャンだ。今日もいろいろ写真をアップしたのでよろしく。
1月2日(金)
一昨日の日記で触れたが、スキャナーを購入した。今日もずいぶん楽しませてもらった。UK GIRLSのEPを中心にHPにアップしたので、ご覧になっていただきたい。そこでちょっとミステリアスなことがハップンした。快調に‘写真モード’でスキャンをしていたのだが、ダスティ。あぁダスティ、なぜ君だけ‘イラスト・モード’になってしまうんだい。なれないソフトの操作に、ちょっと手間取ってしまったじゃないか。しかし、もっとアメイジングな事態が待っていたのだよ、ルル。あぁルル、なぜ君だけ‘書類’モードになってしまったんだい。君だけ、生き物として認識してもらえなかったのだよ。スコットランド出身というだけで差別されて…。